the JUMPS - "ロックンローヤー" 島キクジロウ率いるビートロックの先駆者がヘヴィな時代に敢行する"叛逆の宴"

ライブハウス・シーンの一時代を築いた『JUST A BEAT SHOW』

──19年ぶりのニューアルバム『REBEL BANQUET』が遂にリリース。ヘヴィな時代と向き合いながら、ポジティブになれるタフなパンクロックですね! 新作の話の前に、the JUMPS結成当初にスタートしたライブ企画『JUST A BEAT SHOW』についてお聞きします。どんなふうに始まったんですか?

島:高校卒業して名古屋から東京に出てきてすぐバンド作って。その年の夏に新宿JAMで大学のサークルのライブをやったの。アレルギーが一緒だったよ。宙也とは大学が一緒だから。で、デモテープ作ってあちこちのライブハウスに送って。ACBから声がかかった。当時ACBは、“Shinjuku Rock Club ACB”っていって、『Welcome To The Beat Club』っていうイベントをやってた。THE SHAKESやTHE PETSが中心になってね。

──いわゆるビート系でカッコ良かったですよね。

島:そうそう。当時の店長がACBをビートのメッカにしようとしてたんだよね。それで「1日空いてる日があるから好きにやってみないか?」って声をかけてくれたのさ。1981年、俺が19になった頃。そのライブがめちゃくちゃ盛り上がって。「毎月やってみない?」って。それで翌年4月から正式にスタートした。まだthe JUMPSじゃなく、スピルカってバンドで。

──東京に出てきてから企画ライブを始めるまで早いですね。普通、バンド結成して練習して、それからライブって感じだろうに。

島:そうだね。大学生だから動員力あったんだよ。50人ぐらいはすぐ集まった。そのへんは楽勝だった(笑)。で、その1回目はTHE SHAKES、THE SHAMROCK、ちわき(まゆみ)ちゃんのMENU。この3バンドを呼んで、うちらスピルカと4バンドで。

──凄いメンツ。

島:どうやって集めたんだっけな。自分でイベントやるには対バン探さなきゃない。ライブハウスに観に行って良かったら楽屋に行って声かけてた。「良かったよ! 俺、イベントやってるから出ない?」って。

──BARBEE BOYSとは?

島:声かけたよ。ライブの後、杏子さんがドリンクカウンターにいたんで、俺はツカツカと近づいて、「いや~、良かったよ」って(笑)。

エンリケ:俺はその頃はまだBARBEE BOYSに入ってなくて。結局、対バンはしてないんだよね。擦れ違ったままの30年間(笑)。

島:対バンした気になってたけど実はしてないんだよね。BOØWYや爆風スランプもそんな感じだった。ACBはビート系のバンドに力を入れてたのと同時に、メジャーを意識したバンド、THE STREET SLIDERSやECHOES、杉山清貴がいたバンドとかに力入れてた。で、俺たちに声かけてくれた店長がACBを辞めて、俺らもそろそろ違うとこでやるかって、渋谷の屋根裏でやるようになった。その後にthe JUMPSっていう新バンドになって。

──インディーズブームの前のバンドブームの頃ですね。当時はメジャーに行くバンドも多かったけど、『JUST A BEAT SHOW』はストリートってイメージですよね。自分たちの場所は自分たちで作るっていう。

島:渋谷の屋根裏を拠点にしたのも良かったよね。センター街、ストリートそのものだもんね。

──確かに。

エンリケ:80年代前半ってジャンル不在だったんですよ。R&Bやソウルっぽいリズムを使いながらニューウェイヴだったり。LÄ-PPISCHみたいなスカ系のバンド、THE BLUE HEARTSみたいな真っ直ぐなパンクバンド、そういうバンドが試行錯誤して自分たちのサウンドに辿り着こうとしている時代。

Photo by Miya Chikako

──わあ。面白そう。ジャンルが確立されてない、新しいものが生まれていく時代。

エンリケ:そう。そういう時代だったと思う。特に屋根裏は、階段を上がっていくと、昼の部のパンクバンドが酒とシンナーの匂いさせて降りてくるとか(笑)。文化というか火遊びというか、不思議な場所、不思議な時代で。ひとバンドひとジャンルみたいな感じはあったな。だからライバル意識も当然あったし。仲良く連帯みたいなのはなかったよね。

──私は当時、ライブハウスに行き始めた客でしたが、バンド同士が仲良しって感じより、ピリピリしてる雰囲気を感じてました。それが良かったんですけどね。

エンリケ:ですよね。

──そういう中で『JUST A BEAT SHOW』がスタート。

島:屋根裏で『JUST A BEAT SHOW』をやるにあたって考えたのは、当時、ハードコアはハードコアで、ヘヴィメタはヘヴィメタでとか、ある程度明確なシーンが出来ていたんだけど、俺らのようなビートロックはシーンとして存在してなかった。もう少し後にビートパンクってのが出てくるけど、俺はロックンロールやR&Bも含めたビートロックのシーンを作りたかったの。屋根裏で再スタートした3回目にTHE BLUE HEARTSに出てもらったんだけど、そんなことをマーシーと話して意気投合したな。

──『JUST A BEAT SHOW』はストリート感がありつついろんなバンドが出ましたよね。パンクはもちろん、ハードコアも。

島:パンクバンドだと前半はニューロティカやケンヂから始まり、後半は名古屋の先輩THE STAR CLUB、原爆オナニーズ、あとCOBRA、JUDGMENT、BRAHMANとか。THE FOOLSとTHE BLUE HEARTSが一緒にってのもあった。

リアルなことを歌ったものが普遍性に繋がる

──スゴイ! エンリケさんはもともとどんな音楽を? パンクは聴いてました?

エンリケ:最初に好きになったのはKISSで、Pink Floydを知ってプログレを好きになって、中3の頃にSex Pistolsがロンドンパンクって出てきて。『Music Life』とかの音楽雑誌にはPink Floyd、KISS、Queen、Sex Pistols、The Police…、全部一緒に載っていて混沌として面白かった。ピストルズは最初は軽いなぁって思ったんですよ。ただやっぱりどうしても気になるのは、シド・ヴィシャスが自分の腕の傷口を見せてる写真とかね。普通のティーンエイジャーが買う音楽雑誌に“マゾヒストのシド・ヴィシャス”なんてグラビアが載ってる。マゾヒストなんて言葉、こっちはわかってない。未知の世界だよね。で、フィルムコンサートで初めて動くピストルズを見て、血まみれでベース弾いてるシドを見る。

島:でもエンリケはKISS好きだったんでしょ。血ぃ流してるじゃん(笑)。

エンリケ:アレは血糊(笑)。で、The Clashも知って面白いなって思いつつ、一回そこから離脱しちゃった。やっぱプログレが好きだったからね。でもThe Stranglersはずっと好きだった。

島:ああ、べーシストとしては当然、ね。

エンリケ:そうそう。あのザクザクしたベース。パンクバンドで純粋に音も好きになったのはThe Strsnglersだな。あとベーシストとしては、矢沢永吉とポール・マッカートニー。

──あ、矢沢永吉はベースか!

島:そうだよ。永ちゃんは素晴らしいベーシストだよ。ポップセンスがあって。

エンリケ:音を聴けば永ちゃんのベースってわかるしね。

──とにかく2人はカオスな80年代を過ごし(笑)。

エンリケ:若い頃って、みんなそうかもしれないけど、凄いピュアでやりたいことをやろう、新しいことをやろうって思ってるでしょ。だからその後、へヴィメタルに突っ走った人、パンクに向かった人、ジャンルは違っても決して遠くないって気持ちが今も自分にはあって。

島:ああ、確かに。

エンリケ:音楽に対するピュアさは80年代に培われて変わってないっていう。

Photo by Miya Chikako

──今作の1曲目の「Down On The Road」はまさに『JUST A BEAT SHOW』の景色が浮かんできました。もうコレは『JUST A BEAT SHOW』の歌だ! って。

島:ああ、そうかも。そういうふうに聴こえたら嬉しいね。この曲はCROSS(島キクジロウ& NO NUKES RIGHTS)に発注して。作曲はCROSS。

──懐かしいって振り返ってるわけではなく、今の心情も伝わるし。

島:そうだね。若い頃って夢は全て叶うものだと思ってやってるけど、歳とったらそんなはずねえよって知っちゃうじゃん。でもさ、夢は叶わなくてもいいんだよ。そこに向かう途中が輝いてることのほうが重要。それが大事なんだ。だからこそ、まだ夢を追い続けてもいいんだってね。そうじゃないと輝けないでしょ。

──ああ、うんうん。今作、どの曲も今の厳しい現実と向き合ってるのにポジティブなんですよね。それは年齢やキャリアならではのタフさなのかなと。

島:そうかもしれないよね。

エンリケ:ペーソスがあるんですよね。たとえば「Rights and Freedom,HumanityⅡ」の、“ホントは聞いちゃいけないけど あなたワクチン 何回目?”とか。たぶんみんなが思ってたりすることで、でも聞くのに躊躇する。もう歌詞の通りなんだけど、そこに滲むペーソスというかね。

──ちょっとした皮肉というか。

エンリケ:だからこそ笑っちゃうでしょ。

島:この曲は「Rights and Freedom,HumanityⅡ」で、元歌があるんだけど歌詞を変えたのね。今って1カ月経つと古くなることがあるからね。リアリティを保てなくなって、歌いづらくなるものもある。だから歌詞も変えて。

──そういう瞬発力や時代性は重要だと思うけど、歌い継がれていくという普遍性についてはどう思う?

島:俺の感覚では、最初から普遍的なものを意識するより、具体的でリアルなことを歌ったものが普遍性に繋がると思うんだよね。太宰治の小説がそう。志賀直哉と太宰治の差はさ、志賀直哉は私小説で終わっちゃう。でも太宰治は何十年経っても、“そうなんだよな、痛いとこ突いてくるな”って切実に思える。どっちも具体的なストーリーを書いてるんだけど、視点の差なのか。太宰治だって普遍性なんて求めてなかったと思う。だけどいつまでも響く。

──確かに。そもそも普遍的なものを作ろうって思うのがおかしいわけで。

島:そうそう。それは後々の評価だからね。

──ですよね。最初から普遍なわけがない。

島:そうだよね。だからパンクが聴き続けられるのもそういうとこでさ。そのリアリティ、その切実さ。そういのがあるからでしょ。そういうのが時代を超えて求められる。

ヘヴィだけど暗い展開とは限らない、人生は終わりじゃない

──うんうん。今作は1曲目の「Down On The Loser」から10曲目の「Working Class Loser」まで、“Road”で始まり“Road”で終わるアルバムですね。常に道の上にいる。

島:そうだね。“On The Road”と“Rights and Freedom, Humanity”って言葉をちりばめた。最初の曲で“Down on the Road”って道の途中で倒れる、倒れても構わないって言ってる。最後の曲はホームレスが登場するんだけど、“Still on the Road”、まだ道の途中、まだゲームは終わってないぜって言ってる。

──ヘヴィではあるけど終わってなどいない。

島:そう。ヘヴィだけど展開は暗いとは限らない。人生は終わりじゃないんだよね。

エンリケ:“まだ続くのかよ”じゃなくて“まだ続いてるよ!”ってね。それは結果がどうあれ、それ自体をワクワクすればいいってことで。

島:そうそう。

──大人になってからのほうが社会の厳しさ、酷さがわかるわけで。でもポジティブでいられるのは……、

島:ポジティブじゃないと生きていけないからね(笑)。

──だからタフなんでしょうね。the JUMPSの以前の曲も入ってますよね。「赤いギター」と……、

島:あと「Let's Go」。これは俺にとって大事な曲だけど、ここ20年以上封印してきた。50代の最後にやっとこうと(笑)。

──この曲のこの歌詞、“この世に生まれた すべての理由を数えてみたい 星の数ほどある”、いいですよねー! 今の荒んだ時代なら、この世に生まれた理由なんてないって思いがちじゃないですか。絶望的な気分になりがち。でも「Let's Go」を聴いて、そうだよな、いいんだよなって思ったんですよ。肯定していいんだって。例えば今日ここHowlin'で美味しい料理を食べた。コレも生まれてきた理由の一つだって思っていいじゃんって(笑)。

島:そうだよね。

──いつ頃作った曲なんですか?

島:曲はホントに若い頃に作って、歌詞はちょくちょく変えてきたんだよね。この歌詞になったのは30代後半かな。その後はやってなかった。

Photo by Miya Chikako

──いいですよねぇ。生まれてきた理由が星の数ほどあるとは思えないところを、星の数ほどあるって歌ってくれて逆に救われる。生きてるだけでいいんだってスコーンとする。

島:そう思ってくれたなら良かったよ。

──たぶん、大人の世代が歌ってるから余計そう感じるのかも。

島:そうだね。若い奴なら言葉通りにそのままの歌になるだろうね。それもOK。でも歳を重ねると、違う意味を求めたくなる。そういう気分になるじゃん。現実を見てるからこそ。

──なんかわかる気がします。夢のある歌詞は現実には起こり得ないけど、それがわかってるからこそグッとくるっていう。嘘でもいいから言い切ってくれるとこが「Let's Go」の歌詞のカッコ良さで、パンクロックのカッコ良さだなって。

島:そうかもしれないね。ただね、そこが悩ましいとこで。言い切るカッコ良さもあるんだけど、悩みを見せることが大事ってのもある。だって悩みって必要じゃん。たとえば「Rights and Frttdom,HumanityⅡ」はコロナの時代のことを歌ってるんだけど、全ての人が生まれて初めての体験をしてるわけでしょ。100年前のスペイン風邪以来のパンデミック。

──初めての体験なのはみんな同じなのに、人によって状況は違うし、時期によっても変わってくるし……、

島:だから悩まなきゃおかしいんだよね。悩むこともなくコロナは風邪だって言ってる奴はアホだし、ずっと家に閉じこもってるって奴も、もうちょっと悩もうぜって。だからさ、コレが正しいって断言はできなくても、悩まなきゃいけないんだって断言するよ(笑)。

──俺は悩んでるぜ! って(笑)。

島:お前らも悩め! って(笑)。だってそれは自分の頭で考えろってことだからね。

──そうですね。今作は時代の進行形、世代の進行形のパンクだなと。自分の世代が今鳴らすパンクロック。

島:ハッキリしてることは、リアルじゃなかったらパンクじゃないしロックじゃないってことだよね。リアルにこだわるのはマストでしょ。自分が生きる世代だったり、時代だったり、立ち位置だったり。そこからしかリアルは生まれないわけだからね。そことちゃんと向き合って、おもねることなく歌わなきゃ意味ないもんね。だから失敗もOKなのよ。だって、それがリアルだから。繰り返しだよ。

エンリケ:あと俺が断言できるのは、コロナ禍においてもロックはなくならないってこと。コロナの制約の中でも続いていくんですよ、ロックは。

島:それは俺も断言する。

真剣に戦うには宴やパーティーの気分も必要

──うん。あと島さんのもう一つのバンド、島キクジロウ&NO NUKES RIGHTSでもやっている「Fuckin' Wonderful World」、「インティファーダ」、「Sunday」はもともとthe JUMPSの曲ですよね?

島:そう。the JUMPSでやってて、NO NUKES RIGHTSに貸し出してたから返してもらったって感じかな。

──「Fuckin' Wonderful World」はNO NUKES RIGHTSでのアコースティックもいいですけど、the JUMPSのバンドサウンド、イントロのギター、いいですよね~。

島:あれはね、ギターのモッキーがずっと大好きだったの。やっぱりその曲を好きな奴がやるのは伝わるよね。しかも、パンクしか弾けないギタリストがってところがいい(笑)。

エンリケ:だからパンクにしようなんて思ったわけじゃないもんね。でもパンクになっちゃう。ならざるを得ない(笑)。

──ならざるを得ないっていいですね。

エンリケ:そう。そこがいいんですよ。俺は、まぁ、いろいろ弾けるんですけど、the JUMPSだと、曲が持つもの、島さんが書く歌詞、モッキーのギター、マサの勢い、そういうものに呼びこまれたっていうのが俺のベースで。そこそこいろいろと弾けたりするけど、レコーディングは要らないものは省いてギューッと絞り込んでいったっていう。

──バラエティがあってもパンクにならざるを得ないアルバムですね(笑)。

エンリケ:ホントそうです。レゲエや4ビート的なジャズっぽい曲もあるけど、どれを聴いてもパンクだし、パンクのアルバムとしか言いようがないと思う。

島:The Clashがそうであるようにね。今作、最初はミニアルバムみたいなイメージだったんだけど、入れたい曲が増えて7曲ぐらいになって。それなら10曲にしてフルアルバムにしようって。「赤いギター」は前に録音したやつに個人的に悔いが残ってたこともあって、構成を変えて録り直した。2曲目のリトル・リチャードのカバー「LUCILLE」は、メンバーにコレをやりたいからよろしくって音源を送って。

エンリケ:こっちは参考曲かと思ったんだよ。こういうタイプの曲をやるんだなって。The Clash 的な曲に「LUCILLE」的なニュアンスを入れたいのかな、とかいろいろ想像して。そしたら直球でカバーをやりたいって言うから驚いた。

島:そもそもカバーやるっていうのが珍しいしね。

Photo by Nami

──しかも2曲目ってのも珍しくない?

島:そこは、『LONDON CALLING』の「Brand New Cadillac」の立ち位置だから(笑)。

エンリケ:Deep Purpleの1972年の日本公演『Live in Japan』にもアンコールで「LUCILLE」やってるんですよ。

島:そうなんだよね。リトル・リチャード本人のもいろんなバージョンがあってさ。俺は高校生の頃、リトル・リチャードを知ってぶっ飛んで、中でも「LUCILLE」が凄い好きで。好き過ぎて一回も歌ったことなかったの。一回もだぜ!

──今作で初! 凄い力入ってますよね(笑)。この曲だけホーン隊が入ってる。

島:そう。唯一この曲だけゲスト入れた。NO NUKES RIGHTSのほうはゲストだらけじゃん。いろんな楽器が集まってやってる。the JUMPSは4人のロックバンドだから4人でやるってのは決めてた。でも「LUCILLE」だけはホーン入れた(笑)。長年の思いがここに凝縮されてるんだよ(笑)。そして今作のジャケットは『LONDON CALLING』と素性不明のアーティストBanksy(笑)。

──オマージュっていうか、好きなものは好きって隠さず素直に言えて取り入れて楽しめるのも、やっぱり経験を重ねた自信なんでしょうね。自分たちらしくできる自信と、楽しんでいいっていう自信。

エンリケ:うん。若い頃ってやたらに真面目だった。クスッて程度でいいことを、真剣に盛り上げようとしたり、または俺たちらしくないからやらないって決めつけたり。

島:そうそう。ただ若いうちはそういう頑なさも必要。だけど、やっぱり楽しくなきゃね。楽しむことは絶対に必要。

──だから『REBEL BANQUET』だもんね。

島:そう。戦うには宴やパーティーの気分も必要。生きていくためにはどっちも必要。俺は弁護士だから社会的な運動してる人たちに会うことも多いけど、ちゃんと楽しんでるよ。真剣に戦いながら楽しんでる。

──だからこそ続くんでしょうしね。今作、瞬間だけじゃなく、続いていくパンクロックだって感じました。

エンリケ:さっきも出たけど、ロード、ストリートのアルバムだと思うんです。どこまでも続く、まだ先がある。行き止まりになってもちょっと戻れば分かれ道になって、必ず道はある。確かめながら、羽目外しながら、散らかしたものは掃除しながら(笑)続いていく。そういう感じ(笑)。

島:楽しく騒ぎながら、世の中ひっくり返してやりたいってアルバムだよね。みんな宴に参加してくれよ!

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