エゴマ収穫効率化へ脱穀機導入 美作の2住民団体、産地化後押し

電動脱穀機を使って作業するエゴマ栽培の農家

 健康食品として人気のエゴマを栽培する美作市勝田地域と作東地域の両住民グループは、収穫した実の電動脱穀機を共同で導入した。手作業だった作業の効率化を図るとともに、生産者に貸し出して産地化を後押しする。

 導入したのは、勝田地域中心の「自然を食べて健康会」と作東地域の粟井エゴマの会。産地化を進めており、昨年は両グループで計約900キロを収穫。エゴマ油に加工し、市のふるさと納税の返礼品になるなど人気が高まっているという。

 収穫はこれまで、実を手でたたき落としたり、旧来の足踏み脱穀機を使ったりしていたが、手広く栽培する農家には重労働だったため、今季の収穫に合わせて9月に購入した。

 両グループのメンバー計12人が参加して10月13日、健康会の東芳郎会長(75)=同市=のほ場(3アール)で作業を体験。刈り取ったエゴマを電動脱穀機に通し、20キロ分の実を収穫した。エゴマの会の原知行副会長(72)=同市=は「収穫の労力が大幅に減る」と期待する。

 脱穀機は東会長が保管し、貸し出す際には扱い方を説明する。東会長は「今後はもっと生産量を増やしていきたい。これから栽培を始めたい人も気軽に相談してほしい」と話している。

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