葛飾区の高校3年生が俳句大賞を受賞 ひらめきは夏休みの課題

大手飲料メーカーが緑茶飲料のパッケージで展開しているおなじみの俳句募集で、80万もの作品が集まった「高校生の部」で葛飾区の高校3年生の作品が大賞に選ばれました。

表彰状を受け取ったのは都立葛飾総合高校の3年生、斉藤弥来さん(18)です。斉藤さんは授賞式で「美術系の大学進学に向けて進路活動を行っています。賞を受賞したことで俳句に興味を持つことができました」と喜びを語りました。

大手飲料メーカーの伊藤園では日常の暮らしの中で感じたことを季語や定型にこだわることなく自由な俳句として毎年募集し、優秀作品を「おーいお茶」のペットボトルのパッケージに掲載しています。今回、33回目となる「高校生の部」でおよそ80万作品の中から選ばれた栄えある大賞となった作品が『石こうと 夏の教室 二人きり』です。

この五・七・五はどのような情景から生まれたのでしょうか。斉藤さんは「この句は去年、学校の夏期講習でデッサンの授業を選択し、その日は授業後もマルス像をデッサンしていた。気が付くと、教室には自分とマルス像だけが残っていた。その時のことを俳句にした」と話し、無我夢中でデッサンを続けたその日の風景が学生時代の大きな思い出であったことから俳句にしたためたということです。斉藤さんは「美しいものに目を向けるきっかけとなった。これからはさまざまなことに目を向けられるよう、そして人々を笑顔にできる作品を作っていきたい」と夢を語ってくれました。

17文字で日常を描き出す俳句の力を後押しに、夢である美術系大学への進学を目指してこれからも努力を続けるということです。

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