アスレチックス 昨季ゴールドグラブ賞の正捕手マーフィーを放出か

昨オフ、今年のトレード・デッドラインと次々に主力選手を放出し、本格的なチーム再建を進めているアスレチックス。今オフは2021年にゴールドグラブ賞を受賞した28歳の正捕手ショーン・マーフィーの動向に注目が集まっている。マーフィーがフリーエージェント(FA)になるまであと3年保有できるアスレチックスだが、有望株シェイ・ランゲリアーズがすでにメジャー到達。マイナーにはタイラー・ソダーストロムやダニエル・スーサックといった有望株も控えており、マーフィーを今オフ中にトレードで放出する可能性が取り沙汰されている。

今季のマーフィーは、メジャー4年目で自己最多の148試合に出場して初めて規定打席に到達し、打率.250、18本塁打、66打点、1盗塁、OPS.759を記録。2年連続のゴールドグラブ賞は逃したものの、守備面でも盗塁阻止率31.1%、捕逸わずか2つなど、安定した働きを見せた。シルバースラッガー賞とゴールドグラブ賞の両方でファイナリスト入りしており、攻守のバランスを考えれば、メジャーでもトップクラスの捕手の1人と言えるだろう。

そんなマーフィーについて、アスレチックスのデービッド・フォーストGMは「彼はメジャーのどの球団も欲しがる捕手だ。他球団との話し合いのなかでも注目されている。今夏のトレード・デッドラインでもそうだった」と語り、他球団から多くの関心を寄せられていることを認めている。しかし、ランゲリアーズ昇格後にマーフィーとの併用が上手く機能したように、マーフィーを焦って放出する必要はないため、「彼はまだアスレチックスの選手だ。オフシーズンがどうなるか見てみよう」と慎重な姿勢を崩さなかった。

今オフはヤディアー・モリーナの後釜を探すカージナルスを筆頭に、タイガース、アストロズ、ガーディアンズなど多くの球団が捕手の補強に動くことが予想されている。それらの球団にとって、FAまであと3年保有できるマーフィーは非常に魅力的な存在だ。もちろん、トレードでの獲得には大きな対価が必要となるため、FAのウィルソン・コントレラス、クリスチャン・バスケスらと比較しながら、捕手獲得のプランを練ることになりそうだ。

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