木村拓哉主演「教場」が月9で連ドラ化!“刑事指導官”風間公親を描くエピソード0

木村拓哉が、フジテレビ系で2023年4月にスタートする連続ドラマ「風間公親-教場0-」(月曜午後9:00、開始日未定)で主演を務めることが分かった。木村の同系連ドラ出演および「月9」ドラマ主演は、14年の「HERO」第2シリーズ以来、9年ぶり。さらに、「月9」主演は11回目となり、同枠主演回数が歴代1位となる。

木村主演で2020年と21年に新春スペシャルドラマとしてオンエアされた「教場」。原作は、13年にミステリー界の話題を総ざらいした長岡弘樹氏の「教場」シリーズだ。

新春スペシャルドラマでは、神奈川県警の警察学校という密室を舞台に、冷徹で“最恐”の教官・風間公親(木村)が「警察学校は、優秀な警察官を育てるための機関ではなく、適性のない人間をふるい落とす場である」という考えの下、冷酷無比なやり方で生徒たちをふるいにかけていきながら、彼らがそれぞれ抱えるさまざまな葛藤や秘密が渦巻く中で、次々と巻き起こる事件を乗り越え、卒業するまでを描いた。

極限状態を生き抜く生徒たちそれぞれの、よこしまな思惑を監察力に長けた教官が暴いていくミステリー、また、過酷な警察学校で覚醒していく生徒たちの青春物語、そして厳格なカリスマ教師が個性あふれる生徒たちと向き合う人間教育の物語と、あらゆる角度から楽しめるエンターテインメン作品として、好評を博した。

このたび、主演・木村、脚本・君塚良一氏、演出・中江功氏のタッグで連ドラ化。警察学校の「教場」ではなく「風間道場」という新たな舞台で、“刑事指導官”風間の姿を映し出す。

物語は、風間が教官として警察学校に赴任する以前、新人刑事の教育に“刑事指導官”として当たっていた時代を描く。そこは「風間道場」と呼ばれ、キャリアの浅い若手刑事が突然、風間とバディを組まされ、実際の殺人事件の捜査を通して刑事としてのスキルを学ばせる育成システムとなっていた。

風間と共に殺人事件の現場に臨場し、完全犯罪をもくろむ犯人や挑戦的な容疑者の前で、事件捜査の基本を試され、たたき込まれていく、さながら「事件現場自体が教場」とも言えるOJT(On The Job Training)型の事件捜査だ。刑事失格の烙印(らくいん)を押された刑事たちは、風間流の事件捜査を学び、自らの無力さを感じ取る。

誰よりも早く真相を見抜いている風間が、あえて後輩刑事に「自分で考えてみろ」と促すことによって、事件を解決に導いていくと同時に、後輩刑事の抱える秘密やトラブルをも、時に冷徹なまでの観察眼で見抜いていく。初めて風間という人物のキャラクターそのものに深く切り込んでいく「教場」シリーズの原点であり、始まりともいえるストーリーが展開する。

木村は「過去のSPドラマではまだ描いていない原作のエピソードや、まだ描いていない風間というのがあったので、視聴者の皆さんからの『続編を見たい』という気持ちが、今回につながったのはうれしかったです。ただ、1作目、2作目は警察学校の中での話を作らせていただいた中で、今回はなぜ“風間公親が警察学校の教官になったのか”というエピソードを作ります」と紹介する。加えて、「あの“教場”という特別な空間である、警察学校の中だからこそ成り立っていた風間公親という存在が、皆さんが行き交う一般社会の中にいる場合、この描き方が難しいなと思っていたんですが、そこは中江監督といろいろと話をして、詰めている途中です」と報告。

また、これまでの2作を振り返って「1作目の時は、あの作品を作ること自体“本当にやるの?”っていうテンションでしたし、しかもそれを年明けのみんながお正月気分でぽわ~んとなっている時、さらには世の中の教育の流れとは全く真逆の方向性のものを放送して大丈夫なのかな?と話しながら、監督と一緒に作っていました。2作目の時は、1作目に出ていた198期の生徒が、それぞれ各芸能プロダクションに所属している俳優さんであるにもかかわらず、2作目の生徒の撮影現場に来てくれました。そこで制服を着て、先輩として所作訓練に参加してくれたり、1作目も2作目もチームで力を注いだ挑戦となりましたが、今回はそれ以上に大きな挑戦だと思いますし、そうじゃないとだめだと思いますね」と関わってきたキャスト・スタッフへの感謝も伝える。

久々の「月9」への出演となるが、「連続ドラマって、毎週の放送に追われながら、並行して現場で制作していくのが通常なんですが、この作品は十分な準備をして、前もって撮影をスタートさせます。月曜9時の、その空気は自分も吸わせてもらったことがあるんですけど、ちょっと大げさな言い方になってしまうかもしれませんが、“フジの月9”っていうあの空気は、今回全部入れ替わると思います」と新たなチャレンジとなることを強調。

そして、風間は“教官”ではなく“刑事指導官”として描かれるが「風間公親が、コンビニや繁華街など、皆さんが生きている生活空間とつながる、生徒の前にいるのではなく、実際の事件の前にいる。その点では、警察学校を描いた1作目と2作目とは、風間の後ろの背景が全く違ってきます。仮の段階の台本にも目を通しているんですけど、目を通せば通すほど、監督と会って“こうしない?、ああしない?”というところが、ボロボロ出てくるんです」とイマジネーションを刺激されている様子。

放送に向けて、「今回の連ドラ化は思い切った試みだとは思うんですが、お正月早々“こんなのをやるの?”と違和感を抱かれていた今までの『教場』を、また今回は違う違和感がある場所、その曜日のその時間帯(月曜午後9:00)で、“こういうのをやって大丈夫なんですか?”という作品を作ることになると思うので、いろんな意味で皆さんに驚いていただけたら面白いかなと思っています」と期待を寄せている。

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