県が農場の立ち入り検査実施 防疫対策強化、鳥インフル多発で

栃木県庁

 高病原性鳥インフルエンザが全国で多発していることを受け、福田富一(ふくだとみかず)知事は9日の定例記者会見で、県内で1万羽以上飼養する46農場へ立ち入り検査を行ったことを明らかにした。

 県によると、今季は4道県で6件の鳥インフルエンザが発生している。県の検査は2日までに家畜防疫員が実施し、全農場で飼養衛生管理基準が順守されていることを確認したという。

 今月に入り隣の茨城県でも発生したため、4日付で100羽以上飼養する県内106農場に知事による消毒命令も出した。10月から来年3月までは毎月、県内の全農場311カ所に飼養衛生管理基準の自己点検と結果報告を求める。

 福田知事は「今季は例年より早く10月中に発生しており、警戒を強めている。飼養衛生管理基準の不順守項目があった場合は立ち入り点検を実施し、改善を指導しながら予防措置を講じていく」と述べた。

 県内では昨年3月に芳賀町の養鶏場で鳥インフルエンザが初確認され、飼養されていた採卵鶏約7万7千羽を殺処分した。

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