交通網拡充へ 壬生にコミュニティバス 来年2月運行開始

壬生町コミュニティバスの運行ルート

 【壬生】町は町内を運行する新たな「町コミュニティバス」の実証運行を来年2月、開始する。既存のデマンドタクシーとともに、今年5月に通町から壬生甲に移転した新庁舎や安塚地区の大型商業施設、駅周辺などを結ぶ公共交通ネットワークの構築が目的。東武宇都宮線の安塚駅│壬生駅周辺の市街地を周回する。小菅一弥(こすげかずや)町長は「コミュニティバスとデマンドタクシーを組み合わせ、全国でも珍しい充実した交通システムを構築したい」と話している。

 公共交通空白地区解消を目指して町は2013年、町内全域を運行するデマンドタクシー「みぶまる」(料金一律300円)の運行を始めた。だが運行開始当時と比べると、町役場の移転や大型商業施設等の進出などで街並みや人流が大きく変化。さらに、20年に町が行った公共交通のアンケートでも「町内に新たな循環バスが必要」などの意見が多く寄せられ、町主催の地域公共交通会議などでも議論となっていた。

 コミュニティバスは13人乗りの小型バスで2台を運行する。公募した名称は、「みぶ」と幼児が車を「ぶーぶ」と呼ぶことから単語を組み合わせ「みぶーぶ」と命名した。

 ルートは町役場を発着点に、東武宇都宮線の安塚駅や壬生駅など町内の駅4カ所をはじめ獨協医大、コストコ壬生倉庫店、道の駅みぶ、城址(じょうし)公園ホールなど南北25カ所に停留所を設けた。距離は約28キロで、1日に10便(午前8時40分〜午後7時)が周回する予定。乗車金額は一律200円。

 町は今後、実証運行しながらルート確認や乗車率などを検証する考えで、「バスの路線内の町民はバスを、郊外の町民にはタクシーを活用してもらえたら」としている。

 (問)町総合政策課0282.81.1813。

 

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