教員経験を生かし「子どもが主役」の神戸のまちを作りたい 立憲民主党神戸市会議員 やのこうじ氏インタビュー(PR)

神戸市会議員のやのこうじさんは、2019年に初当選以来、長きにわたる教員生活で見えてきた教育現場の問題解決に取り組んできました。生活に根差した情報をブログやSNSで発信するなど、子どもたちはもちろん、地域に暮らす皆様が過ごしやすいような社会をめざし、日々邁進しておられます。

今回は、やのこうじさんに政治家になったきっかけや政策、これからの目標についてお聞きしました。

教員生活で目の当たりにした教育現場の老朽化…「環境改善には政治の力が必要」

選挙ドットコム編集部(以下、編集部):

政治家をめざしたきっかけを教えていただけますか?

やのこうじ氏(以下、やの氏):

26年間の小学校教員生活の中で、学校の机や椅子などの備品やトイレなどの設備、建物が老朽化している現状を目の当たりにしてきました。設備の整った学校で子どもたちが快適に過ごせるように、教育環境を改善したいという思いから政治家をめざしました。

教員生活最後の1年は、教頭を務めました。全校生や教職員、地域の方と関わる中で、教育環境をより良いものに変えたいという思いが強くなりました。

現在「チルドレンファースト(子どもが主役)」を胸に、教育現場の環境改善に取り組んでいます。

教員の負担軽減、市内全校へのエアコン導入をめざす

編集部:

やのさんが政治家になってから行ってきた政策について、具体的にお聞かせください。

やの氏:

教員の経験を生かして、学校関係の政策に取り組んできました。現在、教員の超過勤務が問題となっています。教頭や教員のサポート要員の必要性を訴え、スクールサポートスタッフを増員させ、教員の負担軽減をめざしました。

また、神戸市内すべての学校の教室や体育館に、エアコンを取り付ける取り組みも進めています。公的な施設にはエアコンが設置されている時代に、災害時には避難所の役割も担う学校にエアコンが設置されていないことに疑問を感じていました。

各クラスの教室にはエアコンが設置されているのですが、家庭科室や理科室など、すべての特別教室にはエアコンがまだ設置されていません。給食調理室は火を使うため、特に夏場は高温多湿になる環境です。実際に、熱中症で体調を崩された方もいらっしゃいます。

当初は10年かかるといわれていた給食調理室へのエアコンの設置も、2023年度中には全校での設置完了を予定しています。

地域ではさまざまな政策を行ってきましたが、なかでも大きかったのが阪神電車のエスカレーターを、終日動かすように働きかけたことです。

阪神電車の神戸市東灘区にある「魚崎駅」「青木駅」「深江駅」の3駅は、駅員が滞在している時間帯のみエスカレーターが稼働していました。駅員が不在の時間帯には、動かない長いエスカレーターを利用者が息を切らして上っていたのです。

現在では、始発から終電までエスカレーターが利用できるようになり、地域の方にとても喜んでいただいています。

編集部:

学校現場に携わってきた経験が、現在のやのさんの政治家としての強みになっていると感じる部分はありますか?

やの氏:

神戸市会議員69名の中でも、学校現場に関しては最も深い知見があると自負しています。私が所属している神戸市東灘区は、阪神淡路大震災で大きな被害を受けたあと、たくさんの集合住宅が建設されました。現在、集合住宅を中心に多くの若い世代が生活していることからも、教員時代の経験を生かして、政治に携わっていきたいと考えています。

編集部:

震災が起きたとき、やのさんは何をされていたのですか?

やの氏:

震災当時の1995年は、教員3年目で神戸市兵庫区にある夢野小学校に勤めていました。勤務先の小学校にはたくさんの方々が避難されている大変な状況の中で、いま命があるのは「やの、がんばれ」ということだと思っていました。生かされた命は、神戸市のために尽くしたい気持ちにあふれています。

また、毎年、震災があった1月17日には、神戸市役所隣の東遊園地で行われる追悼式典に出席しています。ここ数年は、新型コロナウイルス感染症の影響で、式典への出席が難しいため、テレビの前で式典に参加しました。

世代を超えて誰もが関わりあう環境を

編集部:

これから行っていきたい政策を教えていただけますか?

やの氏:

前職が小学校の教員だったこともあり、子どもたちが楽しく学べる環境作りに注力したいと考えています。教員採用試験の倍率が、全国的に低下しています。教職の魅力が多くの人に伝わり、「教員になりたい」と考える若い人が増えて、未来を担う神戸っ子の育成に関わってもらえるように、教育環境の改善を進めていきたいと考えています。

超高齢化社会の今、若者と高齢者の方々がふれあう場として、子どもたちがワクワクするような遊具や大人向けの健康器具を設置し、世代を超えて誰もが関わりを持てるような公園を増やしていきたいと考えています。

神戸市内には多くの公園がありますが、遊具は古く、なかには30年以上遊具が新調されていない公園もあります。傷んだり、故障した遊具が取り払われても新しい遊具が補充されないため、公園が寂しくなっている現状があります。

すぐに、神戸市内すべての公園の遊具を新調することは難しいでしょう。まずは、各区にある大きな公園から遊具の新調を行い、週末はキッチンカーが出店したり、イベントが開催されたりと、誰もが訪れやすい環境に整えていくことをめざしていきたいです。

神戸市会でしっかりと審議を行い、2023年度の予算化につなげていきたいと考えています。

また、神戸市東灘区にある「六甲アイランド」という20万人ほどの人が暮らすまちは、震災前は、かなり賑やかでしたが段々と人が離れてしまいました。当時の面影がなく、寂しいまちとなった「六甲アイランドの活性化」にも、引き続き取り組んでいきたいと考えています。

六甲アイランドの「サン広場」が賑やかになったり、リバーモールに足湯(2023年2月に完成予定)ができたりと、少しずつですが着実にまちに元気が出てきています。

神戸市東灘区の「海上文化都市」として、ますます盛り上げていきたいです。

「全ての人に優しいまち」神戸の魅力を多くの人に知ってもらいたい

編集部:

これからどのような世の中にしていきたいですか?

やの氏:

震災から27年が過ぎ、ようやく神戸市も多額の震災に関わる借金の返済が終わりました。都心・三宮の再整備をきっかけに、神戸市が誰にも優しいまちになることをめざしています。

その1つが、エスカレーターの片側を空ける慣習を無くす取り組みです。現在、「エスカレーターは急ぐ人のために片側を空ける」というのが暗黙のルールです。

しかし、さまざまな事情で右か左の片方しか手すりを握れない方は、エスカレーターで怖い思いや辛い思いをされています。そのため、エスカレーターはしっかり立ち止まって利用できる「誰にも優しい神戸のまち」にしていきたいです。

また、神戸空港では、国際化に向けた取り組みが進行中です。関西万博が開かれる2025年には、国際チャーター便を受け入れ、2030年前後に国際定期便の就航に向けて舵を切っています。

海も山もある神戸のまちの魅力を多くの方に知ってもらい、何度も足を運んでもらえるように盛り上げていきたいと考えています。

編集部:

神戸市を盛り上げたいとの熱い思いが伝わってきました。プライベートではどのような趣味をお持ちですか?

やの氏:

食べることが大好きで、SNSに来訪した飲食店の写真や情報を投稿しています。私のSNS投稿をきっかけに、お店に足を運んでくださるお客様もいらっしゃるそうで、店主さんから感謝の声をいただくこともあります。

私の投稿を見てくださる方のために、趣味である食だけでなく、観光スポットや美しい景色など、神戸の魅力をさらに発信していけたらと考えています。

コロナ禍により、神戸市内でも閉店に追い込まれたお店が少なくありません。神戸市内の飲食店を訪れる時間は、店主さんと神戸市に必要な政策について話し合う「貴重な情報交換の場」にもなっています。

食べることの趣味が、政治活動にも結びついていると感じています。

編集部:

神戸市で長く教員として尽力してきたやのさんのお人柄が、インタビューの間も垣間見えました。教育環境の改善、神戸市の活性化や魅力発信に向けた、益々のご活躍を期待しています。

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