とことこお店めぐり なおえつ茶屋 直江津駅前憩いの場

 直江津駅前通りで数少ない憩いの場として、電車待ちの人や旅行客らに親しまれている喫茶店。店主の河端紀子さん(82)が病気から復帰し、10月から通常営業を再開している。

直江津駅前の喫茶店「なおえつ茶屋」

 再開後、メニューはコーヒー、ハーブティーとシンプルにし、フードの提供はやめた。食べたい場合は近所の和菓子店などで購入してもらっており、河端さんは「小さな活性化」という。コーヒー「直江津ブレンド」はコロナ禍を配慮し紙コップでの提供に変え、自家焙煎(ばいせん)に切り替えることで300円に値下げ。手頃なため2杯飲んでいく人が多いという。
 河端さんは13、14年前に同店を引き継ぎ、林芙美子の『放浪記』や与謝野晶子など直江津ゆかりの文学を取り入れたコーヒーを出すイベントを行ってきた。昨年4月に悪性リンパ腫で半年間入院、同11月から曜日限定で〝リハビリ営業〟を行ってきた。「毎日明かりがついているのを見て、お客さんが戻ってきてくれた。店がステージだと思っている」と、舞踊家でもある河端さんは話す。
 コーヒーへのこだわりは強く、毎月のコーヒーも出している。今月の「親鸞」はペルーの自家栽培無農薬の豆を使っている。

林芙美子の『放浪記』など直江津ゆかりの文学を紹介している。「芙美子マグカップ」も販売

・上越市中央1―5―2
・午前10時から午後4時まで
・月、木曜定休
・駐車場なし
・電025・539・5205

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