ドナルド・バード、1973年モントルー・ジャズ・フェスティバルでのライヴ音源が初商品化

2013年に亡くなり、今年生誕90周年を迎える伝説のジャズ・トランペッター、ドナルド・バードが、1973年にモントルー・ジャズ・フェスティバルに出演した際に録音されていたライヴ音源が、『ライヴ:クッキン・ウィズ・ブルーノート・アット・モントルー』として12月9日にリリースされることが決定。あわせて、先行シングル「ブラック・バード」の配信がスタートしている。本音源の商品化は今回が初となり、オリジナルのアナログ・マスター・テープからマスタリングされている。

<Youtube:Donald Byrd - Black Byrd (Live)

1973年7月、ブルーノートはスイスのモントルーに向かい、モントルー・ジャズ・フェスティバルで同レーベル在籍のスターたちを紹介した。当時の社長ジョージ・バトラーによってプロデュースされたライヴ・アルバムはすべて『ライヴ:クッキン・ウィズ・ブルーノート・アット・モントルー』と題されており、ロニー・フォスター、マリーナ・ショウ、ボビー・ハッチャーソンなど当時ブルーノートに在籍していた他のアーティストも同名アルバムをこれまでにリリースしている。

同年バードはマイゼル・ブラザーズと作り上げた傑作アルバム『ブラック・バード』で大きな成功を収めていたが、今回のライヴ音源にはその勢いをそのままパッケージしたような凄まじい熱量によるパフォーマンスが収録されている。マイゼル・ブラザーズやネイサン・デイヴィスなど10人編成によるバンドで「ブラック・バード」のほか、「ザ・イースト」、「クワミ」、「ポコ・マニア」などの未録音のバード・オリジナル、そしてスティーヴィー・ワンダーの「ユーヴ・ガット・イット・バッド・ガール」の素晴らしいカバーが含まれている。

本作について、当時バードの作品に大きな役割を果たしていたラリー・マイゼルは、「兄のフォンスと私は、ブルーノートの招待で1973年のモントルー・ジャズ・フェスティバルに参加して演奏するための旅に出た。当時、ドナルド・バードのアルバム『ブラック・バード』は、ボビー・ハンフリーの『ブラックス・アンド・ブルース』とともにブルーノートにとって大きな成功を収めていた。アメリカン航空の飛行機では、機内音楽として『ブラック・バード』から様々な曲が流れていたよ」と語っている。

また、ブルーノートの社長ドン・ウォズは、今回の商品化について「2013年にバードが亡くなった直後、私たちはイギリスの著名な音楽アイコン、ジャイルズ・ピーターソンから、1973年のモントルー・ジャズ・フェスティバルでの伝説的な演奏について問い合わせのメールを受け取った。なんと、そのテープはブルーノートの保管庫にしまわれていたのだ。16トラック、2インチのアナログ・マスター・テープは、ドナルド・バードの70年代の音楽がより生々しく、よりハードなものであることを明らかにしてくれた。このジャズ界の不滅のレジェンドへの特別なトリビュートとして、またブルーノートの社員と同じように、彼が残した音楽を大切にしている多くの愛好家への贈り物として、我々は誇りをもって、1973年7月5日のモントルーでのライヴ音源である本作をお届けする」とコメントしている。

■リリース情報

ドナルド・バード『ライヴ:クッキン・ウィズ・ブルーノート・アット・モントルー』
2022年12月9日リリース
UCCQ-1181 SHM-CD ¥2,860(tax in)
デジタル配信&CD予約はこちら→https://Donald-Byrd.lnk.to/BlackByrdPR

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