【中村俊輔】引退会見「すがすがしく終われた」 印象に残る試合は「悲しい試合」 今後は指導者の道へ

引退会見で質問に答える横浜FCの中村俊=横浜市内のホテル(花輪 久写す)

 サッカーの元日本代表で、ワールドカップ(W杯)に2度出場したMF中村俊輔(44)=J2横浜FC=が10日、横浜市内のホテルで引退会見を開き、「ファン、サポーターのおかげでここまで成長できた。やり尽くしてすがすがしく終われたという気持ちなので、ほっとしている」と心境を語った。

 26年間の現役生活で最も印象に残る試合には、2011年8月6日の柏レイソル戦を挙げた。横浜F・マリノスで親交のあった元日本代表DFの松田直樹さんが急性心筋梗塞で亡くなった直後で、「ボールも足も全く地に着いていない感じで、ああいう悲しい試合をしたのは過去に1度しかない」と振り返った。

 国内外で得た豊富な経験を生かし、今後は指導者の道を目指す。「小学生時代からの指導者が自分にしてくれたことや支えてくれたことを、自分がやることで少しでも恩返しになるかなと考えている」と話した。

 横浜市出身の中村俊は桐光学園高から1997年にマリノス入り。その後は欧州リーグでも活躍した。近年は古傷を抱える右足首の状態が悪化し、今季のリーグ戦は出場6試合にとどまっていた。

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