尾身会長「新しい波に入りつつある」感染拡大傾向で見解示す

 政府の新型コロナウイルス感染症対策本部の尾身茂会長らが10日午後、岸田首相と会談し、今後の感染対策について話し合った。尾身会長は会談後記者団との取材に応じ、ここ数週間の感染拡大傾向について問われ「新しい波に入りつつあると言っていいのでは」と見解を示した。

「若い層のワクチン接種が課題」

 10日午後、尾身会長は厚生労働省の専門家会合(アドバイザリーボード)の脇田隆字座長らとともに首相官邸を訪れ、岸田首相と会談した。会談後取材に答えた尾身会長は、首相に対しワクチン接種の拡大、抗原検査キットの配布など対策を進めてはいるが、今後も感染拡大傾向が続き、医療提供体制のひっ迫が起きうるとの見方を話したという。11日に分科会を開催するが、ひっ迫が起きないための対策を話し合うことが中心になるとした。

 また記者団に現在の感染状況についての見解を問われると「北海道などは明らかに感染拡大している。全国的にも拡大スピードの差はあるが拡大傾向は続いており、新しい波に入りつつあると言っていいのではないか」と述べ、「第8波」が始まりつつあるとの見解を示した。

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