器との出合い楽しんで 「三川内陶器市」3年ぶり開催 佐世保、4会場で14日まで

佐世保市の伝統工芸品、三川内焼を割安で販売などする「三川内陶器市~秋の三皿山まつり~」が10日、同市三川内地区で始まった。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催。焼き物ファンが窯元巡りなどを満喫している=三川内焼伝統産業会館前

 長崎県佐世保市の伝統工芸品、三川内焼を割安で販売などする「三川内陶器市~秋の三皿山まつり~」(実行委主催)が10日、同市三川内地区で始まった。14日まで。
 新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催。例年、同市三川内本町の三川内焼伝統産業会館前のみで開いていたが、今年は新型コロナ対策で密を避けようと、三川内、江永、木原の三皿山の会場も加え、初めて計4カ所で実施する周遊型の陶器市とした。

昔ながらの建物が残る三川内皿山の会場=佐世保市三川内町、平戸嘉久正窯

 26の窯元と商社が日用品から美術工芸品までの幅広い品を販売。同館前では、14の窯元などが出店しており、三川内焼のガチャガチャ(1回500円)やキッチンカーなども並ぶ。佐賀県有田町の主婦、坂本敬代さんは「待ちに待った開催。すてきな作品との出合いもあり、来たかいがあった」と笑顔を見せた。

 同館前から車で5分ほど離れた三川内皿山には、江戸時代から続く街並みの中、9の窯元が参加。訪れた人たちは細い路地などに点在する窯元を巡り、郷愁を誘う光景と陶器を満喫していた。平戸嘉久正窯の里見寿隆さん(51)は「窯元で作り手と時間を過ごすことで、器に思い出を重ねることができるのも周遊型の魅力の一つ。ゆっくりと巡り、どういう人が作っているのかも含めて楽しんでもらえたら」と話している。
 時間は午前10時~午後5時(14日は午後4時まで)。


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