初出場か24回目か「第101回全国高校サッカー選手権大会千葉県大会」遂に決勝

千葉の頂点は!「第101回全国高校サッカー選手権大会千葉県大会」ついに決勝

 「第101回全国高校サッカー選手権大会千葉県大会」は、11月12日(土)、いよいよ決勝を迎える。
 全国選手権5回の優勝を誇る伝統校の市立船橋、対するは初出場を目指す日体大柏。

 11月6日にZAオリプリスタジアムで行われた両校の準決勝を振り返る。

第一試合、市立船橋 vs 習志野(2対0)
市立船橋は立ち上がり前線から激しくプレッシャーをかけ、ボールを奪ったら素早く郡司、渡邉の2トップを起点にゴールを目指す。習志野はボールを奪ったら素早くFW松村に配球し、相手の守備陣形が整う前にゴールを目指す。お互い攻撃から守備への切り替えが早く、非常に激しい展開となった。市立船橋はロングスローやフリーキックなどで何度もペナルティエリアに侵入するが、習志野が粘り強くゴールを守る。市立船橋は次第にMF太田を中心にボールを握り、テンポよくボールを動かす。習志野は組織的な守備で耐え続けるが、前半33分に市立船橋がフリーキックのチャンスからオウンゴールを誘い先制する。後半に入り習志野は選手交代でFW山本が入り力強くゴールを目指し続けるが、市立船橋DF陣が跳ね返す。その後も一進一退の攻防が続くが、後半35分に市立船橋がアーリークロスをDF下田がヘディングで押し込み追加点をあげる。この後もお互い運動量が落ちることなくアグレッシブに戦い続けるが、このまま試合終了。2対0で市立船橋が勝利した。

第二試合、中央学院 vs 日体大柏(0対1)
立ち上がりペースを握ったのは中央学院。味方同士の距離を近く保つことでドリブルの突破、スイッチ、オーバーからのゴール前への進入で相手に脅威を与え続け、失ったボールはすぐさま奪い返すことで、日体大柏に攻撃のチャンスを作らせない。対する日体大柏は、ビルドアップから強力な前線の攻撃陣に配球を試みるが、中央学院のプレッシャーをうまくかわすことができない。しかし次第にドリブルに対応してきた日体大柏が、いい形でボールを奪いショートカウンターでゴール前に近づく回数が増えてくる。後半に入り20分過ぎになると、足をつる選手が出るなど両チームとも疲れが出始め、中間ポジションをとる選手をつかめないことが多くなる。そして後半30分についにゲームが動く。日体大柏が右サイドで受けた右SBの寺村が中にカットインし、左足を振り抜き先制する。反撃を試みる中央学院は、左SBの高橋を最前線に上げ、ボールに対して4人5人と関わってゴール前まで進入を試みるが、日体大柏の守備が固く、シュートまで至ることができず、このまま試合終了。日体大柏が接戦をものにした。

 今大会、市立船橋はここまでの2試合で12得点。Uー17日本代表経験のあるFW郡司と、渡邉を起点とした攻撃を中心に、ロングスローも織り交ぜDF藤田や下田の高さを生かしたセットプレーからでもゴールを奪える得点力の高さが光る。さらには無失点と、イチフナらしい堅守も健在だ。

 一方の日体大柏は、柏レイソル入団内定のFWオウイエ、キャプテンの吉田、そして古谷と平野のワイドアタッカーが高いポジションを取る4トップによる攻撃は破壊力抜群。柏レイソルと相互支援契約を結び、現在は柏レイソルなどでDFとして活躍した根引謙介監督が指導する。千葉県大会の決勝進出は実に50年ぶりとなり、初の全国選手権出場まであと1勝と迫っている。

 ともに攻撃力の高いチーム、打ち合いになる可能性もある中、守備陣の頑張りが勝敗のカギを握ると見られる。
 両校は2022年6月のインターハイ予選の決勝でも対戦し、この時は延長の末、市立船橋が3対2で勝利した。
 日体大柏がその雪辱を果たすか、市立船橋が2年ぶり24回目の全国選手権出場を決めるのか、注目の一戦は11月12日(土)13時10分キックオフ。

 チバテレでは11月12日(土)の決勝戦を生中継。
決勝戦[地上波・生中継]
【放送日】11/12(土)13:00ー16:00(最大延長)
市立船橋 vs 日体大柏
解説:尾張尭映(千葉県サッカー協会 第2種委員会技術委員/市立柏高校)
実況:喜谷知純、インタビュアー:田中大貴

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