C&W、2022年Q3の米国マンハッタン・オフィス市況レポートを発表 空室率が前期よりもさらに上昇21.9%

東京、20221111 グローバル不動産総合サービス会社のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(グローバル本社:米国イリノイ州シカゴ、日本本社:千代田区永田町、C&W)は、米国マンハッタンにおけるオフィス市況について最新のレポートを発表致しました。

経済:オフィスワーカー数は過去最高を超過
ニューヨーク市経済は7月、8月と成長を継続し、総雇用者数は第2四半期に13,468人増加したのに続いて36,400人増加した。娯楽・接客サービス産業においては4,900人増加して404,500人となり、コロナ禍以降最高を記録した。民間部門における雇用は過去2か月間で4,700人増加した一方、金融サービス業における雇用は4,900人増加した。オフィスワーカー数は約150万人以上に上昇し、前回のピークである2019年12月を上回った。

需給:第3四半期はリーシング需要が加速
第3四半期の新規成約面積は700万平方フィート(sf)と、第2四半期の590万sfから大幅に上昇した。これは新規開設および増床による10万sf超の成約が11件あったことによるもので、7月、8月の新規成約面積はそれぞれ260万sfに達することとなった。好調に四半期を終えたことで、年初からの成約面積は2,010万sfに達し2021年通年の成約面積1,860万sfを8.3%上回った。10万sf超の大型成約のうち、金融サービス・テナント需要が約41.3%を占め、コロナ前である2018年から2020年第1四半期の平均21.0%を上回った。契約更新面積は420万sfに達し、1年前に記録した370万sfより14.7%高くなった。

リーシングは好調にもかかわらず、空室率は第3四半期に40ベーシスポイント(bps)上昇して21.9%となった。これは、145Delancey Streetでの竣工物件や825 Third Avenueでのリノベーション物件を含む、10万sf超の物件が8件マーケットに供給されたことによるためである。第3四半期のサブリース(転貸)形式の空室面積は、2021年第2四半期に記録した直近のピークである2,240万sfより低いものの、1.5%だけ増加し2,100万sfとなった。マンハッタン全体のネット・アブソープション(吸収需要)はマイナスのままで、マイナス210万sfとなったが、グレードAオフィスのダイレクト・アブソープション(直貸契約形式に基づく需要)はプラス110万sfと、2四半期連続のプラスを保った。

賃料:高賃料帯オフィスの成約以降、マンハッタンの募集賃料は下落
マンハッタンにおけるオフィスビル全体の募集賃料は、第3四半期に平方フィート当たりの単価(psf)が前期比$0.75下落して$70.88psfとなり、グレードAオフィスの募集賃料は同$1.17psf下落し$77.92psfとなった。ミッドタウンの募集賃料は、主に高賃料帯オフィスの成約により、同$1.57psf下落し$75.27psfとなった。ミッドタウン・サウスの募集賃料は、345 Hudson Streetでの高賃料のオフィス供給と145 DelanceyStreetでの物件竣工を反映して、前期比$2.12psf上昇して$73.81psfとなった。ダウンタウンの募集賃料は前期比$0.72psf減の$56.09psfとなった。

以上‐

クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドについて
クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(ニューヨーク取引証券所:CWK)は、オキュパイヤーとオーナーの皆様に有意義な価値をもたらす世界有数の不動産サービス会社です。約60カ国400拠点に50,000人の従業員を擁しています。プロパティー・マネジメント、ファシリティー・マネジメント、プロジェクト・マネジメント、リーシング、キャピタル・マーケッツ、鑑定評価などのコア・サービス全体で、2021年の売上高は94億ドルを記録しました。詳しくは、公式ホームページhttps://www.cushmanwakefield.com/ja-jp/japan にアクセスするか公式ツイッター @CushWake をフォロー下さい。