矢掛の妖怪すねこすり VRで紹介 帝京大など西国街道展 海外発信も

「せとうち西国街道展」のVRで紹介されている矢掛放送のすねこすり(SYSTEM JOURNY提供)

 帝京大(東京)などの産学連携プロジェクトが開催中の、江戸時代の西国街道(旧山陽道)をテーマにした展示会で、宿場町・岡山県矢掛町の大名行列や地域発祥の妖怪「すねこすり」が紹介されている。同町の観光関係者は「宿場町・矢掛の魅力を海外に発信するチャンス」と喜んでいる。12日まで。

 展示会は「せとうち西国街道展」。インバウンド(訪日客)創出に向け、同大の吉岡孝昭教授の研究室が街道沿線の歴史資源を掘り起こし、VRを融合させて発信。プロジェクトに参画する企業を通じ旅行代理店が海外の富裕層に直接売り込んでいるという。東京都八王子市の同大総合博物館でのリアル展示と、ウェブ上のVR(仮想現実)展示がある。

 「すねこすり」は小田郡が出現地との言い伝えがある妖怪。展示では、ケーブルテレビの矢掛放送(矢掛)が開発したスマートフォン向けAR(拡張現実)アプリ「妖怪旅矢掛」に登場するキャラクターを紹介するほか、同社が制作した大名行列の映像なども盛り込む。同社は「次世代型の展示で矢掛を世界にPRしていきたい」としている。

 VR展示は特設サイトから閲覧できる。

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