普段はベンチ 有事はかまど 上総高に設置 強度実験で実際に調理

 県立上越総合技術高(中川誠一校長)の土木防災科は中庭に「かまどベンチ」を設置した。昨年度に続き2基目。10日に強度実験として実際に火をおこし、カレーなどを調理して味わった。

かまどベンチでカレーや焼き芋を調理。普段は木製の座面がふたとなる

 かまどベンチは文字通り平常時はベンチ、災害時などはかまどとして使える。昨年度、中庭のベンチが老朽化しているため1基を設置。本年度は3年生7人の班が、1基だと有事の際に足りないのではと増設を決めた。
 設計は昨年度のものをベースにインターネットなどで情報を集め、授業の内容を生かし、土台のコンクリートを敷設。耐火れんがを積み上げ、10月末に完成した。この日はカレーを調理し、空き缶でご飯を炊き、中庭で栽培したサツマイモを焼いた。
 北原花歩さんは「れんがをきれいに積み上げ、想像よりうまくできた。カレーもおいしく、万が一の際に使えることが分かった」と話した。コロナ禍が終息したら災害時以外にも学園祭などで活用することを考えているという。

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