経済界と自民の思惑が交錯…静岡市長選へ固まりつつある“顔ぶれ”【記者解説】

<和田啓記者>

静岡市長選に出馬する顔触れが固まりつつあります。いち早く出馬表明したのが静岡県議の山田誠さん(60)。そして、11月11日に表明した静岡県元副知事の難波喬司さん(66)です。現職の田辺信宏さん(61)は前向きな気持ちは示していますが、約4か月にわたって表明を避けています。

<水野涼子キャスター>

三つ巴となる場合、どのような選挙戦が予想されますか?

<和田記者>

11日の会見にも静岡市内の企業の経営者が顔を揃えるなど、難波さんは経済界からの絶大な信頼があります。10月まで静岡商工会議所の会頭を務めていた酒井公夫静岡鉄道会長が難波さんの支援を表明しています。

酒井さんはこれまで田辺さんを支援してきたので、田辺さんとしては大きな後ろ盾を失う選挙戦となる可能性があります。

一方で、すでに田辺さん支援を決めているのが自民党静岡支部です。そうした中、山田さんが自身への推薦願を出していて、自民党の対応が注目されます。

<水野キャスター>

自民党としては、自民票が分散するリスクがありますね。

<和田記者>

自民サイドとしては、山田さんに選挙から降りてほしいという本音も垣間見えますが、静岡支部は11月18日に総務会を開き、山田さんの推薦について協議する考えです。多くの思惑が交錯する情勢となって来ましたが、残る田辺市長の表明がどうなるか注目が集まります。

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