<レスリング>【2022年世界選手権・レビュー(27)】男子フリースタイル86kg級/優勝選手・表彰式・闘いのあと

 

(2022年9月10~18日、セルビア・ベオグラード)


【男子フリースタイル86kg級・優勝】
デービッド・テーラー(Taylor, David Morris=米国)

 1990年12月5日生まれ、31歳。5歳からレスリングを始め、高校時代の2007年世界ジュニア選手権に出場して8位。日本と馴染みの深いペンシルベニア州立大時代の2012・14年に全米学生選手権で優勝した。2016年リオデジャネイロ・オリンピックはジョーダン・バローズの壁に阻まれ出場できなかった。

 2017年から86kg級へ。2018年にパンアメリカン選手権優勝を経て世界選手権に初出場初優勝。2019年春にひざの手術をして戦列を離れ、世界選手権予選を棄権したが、2020年に復活。パンアメリカン予選を勝ち抜き、東京オリンピック金メダルにつなげた。直後の世界選手権はオリンピックで勝ったハッサン・ヤズダニ(イラン)にリベンジされて2位に終わったが、今大会でヤズダニにリベンジ。2度目の優勝を果たした。

 ■デービッド・テーラーの話「東京オリンピックで勝ったあと、何度も引退を考えました。小さい頃から憧れだった世界の頂点につき、レスリングを続けたいかどうか、分からなかったのです。もし、その2ヶ月後の世界選手権に出場しなかったら、引退していたと思います(注=世界選手権で初めてヤズダニに負けたことで闘志に火がついた)。

 ヤズダニと真剣に闘ったのは、これが初めてです(注=リベンジ戦だったため)。彼は私にとって、パリでの金メダルを取るための大きな壁です。彼とは来年、再び世界一を賭けるつもりです」

《1回戦~決勝の成績》resultトーナメント表
決 勝 ○[7-1]Yazdani Charati, Hassan Aliazam(イラン)
準決勝 ○[Tフォール、5:11=12-0]Dauletbekov, Azamat(カザフスタン)
3回戦 ○[Tフォール、1:33=11-0]Ramos, Ethan Adrian(プエルトリコ)
2回戦 ○[Tフォール、0:50=10-0]Caneva, Aaron(イタリア)
1回戦  BYE


【表彰式】

[2]Yazdani Charati, Hassan Aliazam(イラン)
[3]Dauletbekov, Azamat(カザフスタン)
[3]Makoev, Boris(スロバキア)


【決勝・動画】
デービッド・テーラー(米国)○[7-1]●Hassan Aliazam YAZDANICHARATI(イラン)

 

 

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