元プロ野球選手・村田兆治さん死去 「離島甲子園」提唱 対馬、五島の関係者悼む

 11日に死去した元プロ野球選手の村田兆治さんは、全国離島交流中学生野球大会(通称・離島甲子園)を提唱。島外との交流が少ない離島の子どもたちのために「夢や希望を育みたい」と長崎県内でも精力的に活動した。対馬や五島の関係者からは悼む声が聞かれた。
 対馬市では2005年、プロ野球OBと市民球団「対馬まさかりドリームス」を結成。自ら監督に就任し、市民との親善試合や少年野球教室を開いた。対馬軟式野球連盟前理事長の吉野徹さん(73)は「離島のためによくやってくれた。野球に対する情熱がとにかく、いちずな人だった」としのんだ。
 離島甲子園は壱岐、対馬、五島各市などで実施し、今年で13回を数えた。事務局として携わった五島市職員の松﨑重樹さん(48)は「気さくに声をかけ、離島の子どもたち同士の貴重な交流の場をつくってくれた」と感謝する。市立岐宿中3年時に出場した谷川航平さん(24)は「あいさつや返事、周囲への感謝など大切なことを教えてもらった」と振り返った。


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