文化活動の魅力「風」に乗せ 県高校「しおかぜ祭」開幕 佐世保、3年ぶりに有観客

パフォーマンスで文化活動への思いを表現する小川さん(中央)ら=佐世保市、アルカスSASEBO

 文化部で活動する長崎県内の高校生による秋の祭典、県高校総合文化祭「しおかぜ祭」(県高校文化連盟、県教委主催)が11日、佐世保市三浦町のアルカスSASEBOを主会場に3日間の日程で開幕した。初日の総合開会式は3年ぶりに一般観覧を受け入れ、生徒たちが観客を前に文化活動の魅力を表現した。
 しおかぜ祭は例年、県南、県央、県北各地区が持ち回りで開き、今年は県北地区を中心に運営。同連盟の21専門部のうち放送や郷土芸能などの部門大会が期間中に開かれる。来年夏に鹿児島県で開催される全国高校総合文化祭の県代表を選出する部門もある。
 11日の総合開会式には、県北地区の高校生や教諭など約760人が参加した。
 総合開会式の企画、運営を担った生徒実行委は、今年のしおかぜ祭のテーマ「風のパレード」を表現するパフォーマンスを発表。文化活動を後押しする「風」を表した色とりどりの紙飛行機を手に「私たちは決して歩みを止めない」などと声を上げ、活動を活性化させるとの決意を伸びやかに表明した。
 3専門部の活動発表もあり、今月2日にあった弁論の部門大会で最優秀賞に選ばれた青雲高2年のバンダービーン新愛さんが、核廃絶をテーマにした受賞弁論を感情豊かに披露。県立佐世保東翔高のマーチング演奏や、同北松農業高と佐世保西高の和太鼓演奏も式典に彩りを添えた。
 生徒実行委員長の小川芳子さん=県立佐世保南高2年=(17)は開会式を終え「みんなでつくりあげた達成感でいっぱい。会場の皆さんに私たちの思いを感じてもらえたと思う」と笑顔で話した。

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