こんにちは。アジアン料理と言えば声を大にしてインドと中国を支持する くにぱぐ(パギー)です。今回は数あるインド料理の中でもじわじわと人気の上がってきているスパイシーな炊き込みご飯「ビリヤニ」をキャンプ飯にアレンジ。メスティン1つで簡単に作るレシピです。
本格的なインドのスパイシー炊き込みご飯「ビリヤニ」とは
「ビリヤニ」はインドやパキスタンなどで食べられている炊き込みご飯で、結婚式などお祝いの席で出てくるご馳走です。
特徴として、独特の細長いお米「バスマティライス」を使用し、具にチキンやマトンなどの肉を用いて、また、ふんだんにスパイスを入れて味付けをします。
スパイシーな香りが食欲をそそり、パラパラとしたお米の舌触りは日本人の味覚にもとてもよく合うため、最近はインド料理店でカレーではなくビリヤニを頼む人が増えてきました。
キャンプでも、ナンを焼いたり、スパイスカレーを作る人はたくさんいますが、さすがにビリヤニをキャンプ飯で作る方はまだまだ少ないですね。
ビリヤニを普通に作る場合、バスマティライスを「湯取り法」(大量の湯でお米を茹でてから湯を捨て去る方法)というやり方で炊かねばならず、これがキャンプ飯にするにはかなり面倒なのもあると思います。
そこで今回は、日本米と同じ「炊飯」を用い、メスティン1つでビリヤニを炊き上げるというアレンジをしてみました。
非常に簡単なうえ、おそらく食べただけでは湯取り法との差はわからないぐらいにしっかりと仕上がりますので、ぜひこちらの作り方、参考にしてみてください!
ビリヤニの食材と必要な道具
ビリヤニの食材(2~3人前)
- バスマティライス …300g
- 鶏もも肉 …250g
- タマネギ …中1/4個
- バター …20g
- サラダ油 …大さじ1
- ニンニクチューブ …5cm程度
- ショウガチューブ …5cm程度
- 塩 …小さじ1
- 水(炊飯用) …360ml
スパイス類
- カルダモン ホール
- オールスパイス ホール
- 八角 ホール
- クローブ ホール
- ガラムマサラ パウダー
- コリアンダー パウダー
- クミン パウダー
- チリ パウダー
- ターメリック パウダー
- カルダモン パウダー
- シナモン パウダー
- クローブ パウダー
※全部は不要。パウダー類は合わせて20~30g程度を好みで調合しておく
スパイスが全て自宅に揃っていなくとも、最近は便利なスパイスセットがありますので後述します。
それ以外で入手が難しいのはバスマティライスですが、このお米も最近では通販での購入が簡単になっています。
ニンニク、ショウガはキャンプ場調理での負担にならないようチューブのものを推奨しますが、生のものをそれぞれ15gぐらいずつ、すり下ろして使用すると香りの立ち方がグッと良くなりますよ。
油はインドのやり方を忠実に行う場合、「ギー」というオイルを使用します。「ギー」はバターから不純物を取り去った高純度のバターオイルのこと。
これもちょっと手に入れにくく、お値段も高めなので、今回はバターとサラダ油のハイブリッドでギーの代用にします。もし「ギー」があるなら大さじ3程度使うとよいでしょう。
最大の問題は、やはりスパイスですよね。
普段からスパイス類を収集している人でない限り、大量のスパイスをビリヤニだけのために買うのは難しいと思います。そこでオススメなのが、ビリヤニ用スパイスミックス。
実は結構いろいろな種類が売られていて、これ一つあれば簡単にビリヤニ用の調合済みスパイスになるのです。
今回私が使用したのはこちらです。
こちらで今回の量なら2回分のビリヤニが作れます。無駄がないうえ、お値段的にも非常にお手頃ですよね。
これにカルダモンやオールスパイス、八角、クローブなどのホール(粒)をお好みで加え、さらにもしあれば、クミンやコリアンダーのパウダーも適宜混ぜていくとよいでしょう。
逆に、とにかく手間を減らしたいのであれば、上記のスパイスミックスだけでもいいですし、さらに黒瀬スパイス等のアウトドアスパイスを加えるだけでも個性的なビリヤニが作れますよ。
ビリヤニの調理に必要な道具
- メスティン(ラージ)
- ガスコンロ(もしくは炭火)
- ざる
- ボウル
300gのバスマティライスを使ったビリヤニを作る場合、ラージメスティンがぴったりのサイズです。
とはいえ、羽釜や普通の鍋でも調理は可能ですよ。熱源としては、今回そここそ火力を調整しながら作る料理ではあるので、ガスコンロが適していると思います。
あと忘れがちなのが炊飯時の水の計量ですが、こちらは目盛りのついたシェラカップを使用するとよいでしょう。
水の量を「360ml」としていますが、これは2合のお米の炊飯用の水と同量です。
メスティン1つで作る!ビリヤニのレシピ公開
(1)バスマティライスを何度かやさしく水洗いし、30分~1時間程度吸水させておきます。調
理を始める前にざるに上げて、よく水を切りましょう。
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バスマティライスは日本のお米より割れやすいので、力をかけて研いだりはしないようにします。
(2)薄くスライスしたタマネギを、サラダ油とバターで焦がさないように炒めます。弱火~中火でじっくり揚げるように炒めましょう。
(3)タマネギがキツネ色に揚がってきたら、ニンニクとショウガを加え、よく混ぜながらさらに熱します。
(4)香りが立ち上ってきたら、一口大に切った鶏もも肉を入れてさらに炒めます。
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やや食べにくくなりますが、モモ肉ではなく手羽元を入れると骨から良いダシが出てより美味しくなります。また、旨味を足すのにブイヨンを加えても良いでしょう。
(5)鶏肉に十分に火が通ったら、塩と各種スパイスを投入し、まんべんなく混ぜます。
メスティンの底にできるだけムラなく具材を広げるようにしたら、これであとはバスマティライスを炊くだけです。
(6)いったん火を止め、水と、ざるに上げていたバスマティライスをメスティンに全部入れます。
ビリヤニの調理時の特徴ですが、このとき混ぜないで、具の層の上にお米の層を作るようにします。お米の表面を平らに均したら、フタをして火にかけます。
(7)メスティンで炊飯をする場合は、最初に強火にし、沸騰し始めたらとろ火、10分~12分程度経ったら火を止めてそのまま15分蒸らす感じです。
今回は自宅でしたが、ガスコンロの「炊飯モード」で上手に炊けました。
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炊けたかよくわからない場合は、フタを開けて中を確認しても平気ですよ。
(8)炊きあがったビリヤニがこちらです。
やはりお米が潰れやすいので、かき混ぜはせず、具ごとそっとすくう感じにして食器によそうとよいでしょう。
冷めても美味しいのがビリヤニ!余ったらメスティンのまま持って帰ることも!
出来上がったビリヤニは、今回ミニトマトとドライパセリで色をつけて頂きました。トッピングはなんでもよく、店舗によっては生のキュウリやタマネギなど、結構豪快です。フライドオニオンなども合うようですね。
ビリヤニの味の芯になるのは鶏のやさしい旨味なので、熱いうちは少し味が感じにくいかもしれません。
その場合は塩やアウトドアスパイスを少量足して食べると良いと思います。
むしろ冷めてからのほうが旨味は感じやすく、特に温め直さなくても美味しく食べられるのがビリヤニの特徴です。なんでしたら、メスティンごとキャンプ場から持って帰ってもOK。
とはいえ、スパイシーであっさりとした味わいは箸が止まらず、メスティン半分くらい簡単に食べられてしまうと思います。二人だったら完食も簡単かもしれません。
ビールやハイボールとの相性も良いですね。
ジワジワと人気が出てきているビリヤニ。メスティン調理も簡単なので、これでキャンプ飯レシピの流行を少し先取りしてみてはいかがでしょうか?
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