「高齢者に声が届いてほしい」詐欺被害の注意呼び掛け 大村高放送部が広報CD制作

CDを寄贈した大村高放送部の須田さん(右)と中尾さん=大村市役所

 長崎県内でニセ電話詐欺の被害が多発していることを受け、県立大村高放送部の生徒が注意を呼びかける広報CDを制作した。
 大村署によると管内では今年、パソコンの修理費名目などで6件約3780万円(9月末現在)の被害が発生している。CDは大村市連合防犯協会が同校に制作を依頼。青パトでの巡回時に流すほか、市内商業施設などでの活用も検討する。
 同校の放送部は近年、アナウンスや朗読部門で全国上位入賞している実力校。CDは約1分半の長さで、ニセ電話詐欺の手口を紹介し「電話やメールでお金の話が出たら詐欺。地域の絆を大切にして詐欺被害を防止しよう」などと呼びかけている。
 2日は部長で2年の須田智人さん(16)と、今回のアナウンスを担当した2年の中尾凜さん(16)が市役所を訪問。同協会長の園田裕史市長と遠藤雅敏署長にCDを手渡した。
 園田市長は「分かりやすいし聞きやすい。この声で被害を1件でも2件でも減らせれば」とあいさつ。中尾さんは「淡々と読むのではなく気持ちを込めるよう、納得できるまで読み返した。高齢者に声が届いてほしい」と話した。

© 株式会社長崎新聞社