
和歌山県那智勝浦町の世界遺産・熊野那智大社で14日、自然の恵みに感謝する「紅葉祭」が開かれた。ご神体の那智の滝の前で2人の巫女がモミジの枝を手に神楽を披露し、大勢の参拝客が優雅な舞に見入った。
大社によると、新型コロナの影響で減少していた参拝客が徐々に戻り、海外からの旅行者も増加。男成洋三宮司(68)は「まだ厳しい状況だが、季節は変わりなく巡り、紅葉の美しい頃となった。感染に気を付け、熊野の美しい自然を楽しんでほしい」と話した。
祭りは平安時代に花山法皇が那智山で千日行をした際、紅葉の美しさを和歌に詠み、短冊を小枝に結んで滝に流したという故事にちなむ。