静岡市清水区で店を構えて19年、アジアンカフェ「茶香茶花(ちゃかちゃか)」。リラックスした雰囲気の中、様々なアジア料理を楽しめる店です。
店の一番人気は見た目にも美しい「ハノイプレート」。エビと鶏がらの出汁で仕上げたベトナムの郷土料理フォーや米粉が入ったパンで作られたベトナムのサンドイッチ、バインミーのセットです。
<「茶香茶花」店主 矢入善治さん>
「ベトナムではレバーペーストを間に挟んで食べるが、うちではアレンジして、日本人のなじみがある焼肉でやっている。中のソースが自家製のパクチーマヨネーズ。食べやすく臭みのないマヨネーズです。客の反応もすこぶるいい」
店主の矢入善治さん、70歳。いまはアジア料理の店を出していますが、元々は洋食店のシェフでした。若い頃、海外に店を出すため、現地の料理長としてシンガポールやタイなどを渡り歩き、腕を磨きました。
<矢入善治さん>
「およそ2年、海外でいろんな経験をしたから楽しかった」
この2年の経験が、いまの店を開くきっかけになったと話します。
<矢入善治さん>
「人柄に惚れた。タイは笑顔、親しみが物凄いある。初めて会っても手を挙げてあいさつしたり、言葉はわからないが、目で挨拶してニコニコ。友達感覚で」
アジアに親しみを覚えた矢入さん。コロナ前までは毎年、東南アジアを中心に旅行に行くほど、その魅力にはまっていきました。
<矢入善治さん>
「アジア大好き人間です」
<妻の美輪子さん>
「違うところもいってみたい。ヨーロッパとか行きたいけど、このお店はアジアだから、行けばいろいろ吸収してお店の役に立ってる」
19年前に店をオープンした「茶香茶花」。今では、約10か国もの料理を堪能することができます。
<矢入善治さん>
「田舎に帰ってきたような雰囲気、アジアのどこかへ旅行したような雰囲気で帰ってくれたら一番いいかなと思っています」
オススメは、台湾のソウルフード、豚肉を煮込んで作った、八角などが効いたルーローハン。チャーハンや炒め物など、中華料理を中心とした茶香茶花プレート。そして、洋食シェフ時代のレシピで作ったトマトベースの煮込みハンバーグも人気のランチです。
<客>
「はじめて、バインミーを食べたんですけど、ボリュームがあって味も食べやすくておいしかった」
「旅行の話をするとタイに行ったお話とか写真も見せてくれて。好きだからこそ、メニューも新しいメニュー出されるしアジア料理が好きなのはすごく伝わる」
実は矢入さん、2か月ほど前に新たな思いが芽生えました。
<矢入善治さん>
「このお店の味を出来たら継いでくれる方がいたらいいなと。このお店の雰囲気を誰か継いでくれないかと思っている。年齢的なところもあるので、教えてあげられるうちに教えてあげたい」
約20年守ってきたカフェの後継者が現れるまで続けたいと話す矢入さん。きょうもお客さんの笑顔のために料理を作ります。