表は和風、裏に回ると米西海岸風…岩槻のとんかつ店がカフェ 特製カツサンド、エビカツサンドが好評

「楽しくて時間を忘れられる空間になるよう笑顔でお迎えしたい」と話す中野さん(左から2人目)ら

 埼玉県さいたま市岩槻区末田の県道48号(越谷岩槻線)沿いに9月5日にオープンしたカフェ「449 CUTLET SANDWICH & COFFEE」。米西海岸をほうふつとさせる装飾と白や木目を基調とした店内が印象的だ。

 フードメニューは、こだわりの「カツサンド」と「エビカツサンド」の2種類(いずれも980円)。一番人気のカツサンドは「お客さまに熱々を食べてもらいたい」という思いから、注文後にチーフマネジャーの中野智行さんが2センチ余りの分厚いカツを一枚一枚丁寧に揚げている。「肉だけじゃなくパン粉や油にもこだわり、自家製ソースを使ったカツサンドが誕生した。ヒレカツは肉厚、エビはごろっとプリプリ、口いっぱいに広がるジューシーな味わいを感じてほしい」と熱く語る。

 同店を経営するのは、同じ敷地内に隣接する創業37年の老舗とんかつ店「喜久(よしきゅう)」。常連客から「カツサンドはやらないの?」という声を聞き、セカンドブランドとしてカフェを立ち上げた。店名の「449」とは「喜久」の語呂合わせ。中野さんいわく「よしきゅう」でも「よんよんきゅう」でも好きな方で覚えてもらえたら、と笑う。

 開店早々から女性客を中心ににぎわいを見せているが、「最初はコロナ禍の打開策として計画しただけ」と振り返る中野さん。建物は元々、団体客の宴会用に使っていたとんかつ店の別館だが、2年たっても客足が戻らず「そのままではもったいないと、この際、和のとんかつ屋とは真逆のテイストに改装した」という。

 アメリカンポップカルチャーなどの趣味が高じて、若手アーティストやグラフィックデザイナーとのつながりも深い中野さん。「将来は店の一角を作家のアトリエとして活用したり、子供服の販売など地域の交流拠点になったらうれしい」と話している。営業時間は午前11時から午後6時。火曜定休。

 問い合わせは、同店(電話048.798.3449)へ。

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