
臨済宗東福寺派大本山の東福寺(京都市東山区)は15日、重要文化財の「五百羅漢図」の修理が完成したと発表した。禅画の名品が14年かけた修復事業で300年ぶりに装いを新たにした。
縦173センチ・横89センチの50幅に、10ずつ羅漢を南北朝時代に東福寺画僧明兆(みんちょう)が水墨や極彩色で描いた。同寺には45幅が残り、江戸時代の元禄年間以来の修復を2008年度から京都の表具事業4社が共同で手掛けた。33幅が本坊の大書院に掲げられ、完成を奉告する法要が営まれた。東福寺は「画聖とあがめられた明兆の記念碑的大作がよみがえった」としている。