ホッケー日本リーグ男子1部は13日、今市青少年スポーツセンター人工芝競技場でプレーオフの「シーズンファイナル」3試合を行い、リーベ栃木は決勝で岐阜朝日クラブに1-0で競り勝ち、連覇を飾った。
リーベは第1クオーター(Q)4分、ペナルティーコーナー(PC)のピンチを迎えるが失点を阻止。8分にはFW松本航(まつもとわたる)がGKと1対1の決定機をつくったが決め切れなかった。第2Qは互いにサークル内への進入を許さず、スコアレスで折り返した。
第3Qは4分を過ぎて立て続けにPCの好機を得たがゴールを奪えず。第4Q3分のPCの危機はGK森田陽介(もりたようすけ)が左足で好セーブ。5分過ぎから流れをつかみ、7分に右サークル際からMF下畝地洸聖(しもせちこうせい)が決めて先制。最後は相手の11人攻撃をしのいだ。
リーベは17日から都内で行われる全日本選手権で3冠を狙う。
■守備で進化、3冠へ勢い
進化を示して再び頂点に立った。リーベ栃木が宿敵・岐阜朝日クラブを相手に完封で2連覇を達成。今季無敗での頂点に福田敏昭(ふくだとしあき)監督は「粘り勝ち」と最後まで集中を切らさなかったイレブンをたたえた。
これまでの守り方にさらに工夫加え、勝利を目指した。MF星卓(ほしすぐる)主将は「言えない」と明言は避けたが、パスと走力で相手を崩す「アタッキングホッケー」を磨いた上で守備面を進化させ新たな境地を切り開いた。
中央を守るDF大橋雅貴(おおはしまさき)、稲山巧(いねやまたくみ)が的確にコースを消し、前線からの守備も機能。指揮官も「プレスはイメージ通り」と納得顔だった。
そして最後まで運動量豊富に、献身的にプレーする“らしさ”も失わなかった。象徴は体力的にも厳しい第4Q5分。FW大嶋雄飛(おおしまゆうひ)がルーズボールを追って長い距離を走り、敵陣深くでボールを奪取。流れを引き寄せ決勝点につながったビッグプレーに「熱いプレー、ハードワークは自分も、チームも常に意識している」と誇った。
これで岐阜朝日とは互いにほぼ単独チームで戦った国体を含め今季4勝1敗。17日に開幕する全日本選手権を残し、初めて勝ち越しを決めた。だがここで終わらない。その全日本は「優勝しかない」と稲山。初タイトルと「3冠」への勢いを加速させた。