地震想定 避難所開設手順を確認 奈義、地区単位で防災訓練

検温など避難所開設の訓練に取り組む豊沢地区の住民

 岡山県奈義町は、防災訓練を地区単位で行い、自主防災組織の地域住民がそれぞれのコミュニティー施設に集まり、避難所開設の手順を確認した。

 県北部を震源にした大きな地震の発生を想定し、18地区が6日に取り組んだ。避難を呼びかける防災無線が午前9時に流れると、豊沢地区ではコミュニティーハウスに定森正典区長(73)ら役員の住民や消防団員約40人が集まった。

 参加者は防災倉庫から資材を持ち出して玄関前に机を並べ、テントを立てて受付場所を設置。住民の体温を測定して名簿に記録した。マスクや消毒液も置いた。非接触型の体温計の操作に戸惑う場面が一時見られたものの、発電機を作動させたり、炊き出し用の釜を設置したり連携して行動した。

 町は対策本部を町役場に設置。小型無人機ドローンを飛ばして撮影するとともに、職員は学校や道路、池などをパトロールして被害状況の把握に努めた。

 町は3年に1回、関係機関を含めた訓練を行っている。それ以外の年は地区単位としている。

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