【新型コロナ】神奈川県、病床を拡大へ 黒岩知事「第8波に向かっている」

感染拡大時の対応を協議した県の新型コロナウイルス対策本部会議=15日夜、県庁

 神奈川県は15日、新型コロナウイルス感染者を受け入れる病床の拡大を決めた。病床確保計画に基づき、県内の各病院に計1640床の確保を要請し、感染者のさらなる増加に備える。黒岩祐治知事は「今の感染状況では、第8波に向かっているのではないか」と述べた。

 同日、県の新型コロナ対策本部会議を開いて決定した。15日現在の県内の即応病床数(1416床)に対する入院患者数は905人で、使用率は約64%となっている。

 また、政府の新型コロナ対策分科会が11日に示した4段階の感染のレベル分類では、県内の状況は感染拡大初期を示す「レベル2」に当たると判断。基本的な感染防止対策の徹底やオミクロン株対応ワクチンとインフルエンザワクチンの積極的な接種検討、抗原検査キットと解熱剤の常備などを県民に呼びかける方針を確認した。

 会議後、取材に応じた知事は感染拡大時の行動制限について、各種イベントなどが開催されている現状を踏まえ「非常に難しい。用心してくださいという強いメッセージを出すのが現実的ではないか」との考えを示した。

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