「危険な通学路」とうとう改善へ 緊急性高い駅前や歩道などを先行整備 大学生らで混雑の毛呂山・川角駅

毛呂山町役場=埼玉県毛呂山町中央

 埼玉県毛呂山町下川原の東武越生線川角駅周辺で、駅を使う大学生らと自動車などで付近の狭い道路が混雑し、長年にわたって危険性が指摘されている問題で町は15日、住民と学校関係者、識者らで構成する川角駅周辺地区整備協議会が解決への道筋を提案する報告書を井上健次町長に提出した、と町ホームページ(HP)で発表した。提出は10月28日付。

 報告書は町が昨年12月に設置した同協議会の第7回会議で取りまとめ、町長に即日手渡された。整備方針は4段階に分け、緊急性の高い部分から着手することを提案している。第1段階は学生らが道路幅の狭い区間を通行しなくても済むよう、南北の駅前広場とアクセス道路、歩道などを先行整備。第2、3段階では駅舎の橋上化を進め、南北自由通路を設ける。最後の第4段階は、ほかのアクセス道路の整備などに取り組む。

 公開された会議録によると、同協議会の小久保一省会長は「一日も早い安全安心な駅前空間の整備や地域課題の解消を願う委員の思いが込められており、地域住民や駅利用者の声に耳を傾けて進めてほしい」と要望。井上町長は「町の方針に(報告書の内容を)加えながら、しっかり進めていきたい」と応じた。

 町まちづくり整備課によると、町は来年度当初予算案にアクセス道路など第1段階の概略設計費を盛り込む方針。

© 株式会社埼玉新聞社