G7日光閣僚会合、オール栃木で成功へ 県など推進協設立

会合成功に向け、設立総会で「オール栃木」体制を呼びかける福田知事(中央左)=15日午後、県公館

 広島市で来年開催される先進7カ国首脳会議(G7サミット)に伴い、日光市で同6月に開かれる男女共同参画・女性活躍担当相会合に向け、県や同市など官民でつくる推進協議会の設立総会が15日、県公館で開かれた。本年度の事業として、各国の子どもたちが参加する「こども未来サミット」や海外メディア向けプレツアーなどを決定。「オール栃木」体制で機運醸成や地域の魅力発信に取り組み、会合成功を後押しすることを確認した。

 協議会は商工、交通、観光、女性団体、県警など、38の関係機関・団体と本県関係国会議員で構成。県に事務局を置き、会合を主管する内閣府との調整や準備を進める。福田富一(ふくだとみかず)知事が会長、粉川昭一(こなかわしょういち)同市長が副会長を務める。

 総会には35人が出席。福田知事は「男女が共に輝く栃木の実現に向け、大きな弾みとしたい。栃木の魅力、実力を発信する絶好の機会。観光需要回復や経済活性化、国際社会に貢献できる人材育成などのために、オール栃木の推進体制が必要だ」と強調した。

 内閣府の畠山貴晃(はたけやまたかてる)大臣官房審議官は「わが国の男女共同参画、女性活躍施策が進展する重要なきっかけとしたい。栃木県や日光市の魅力が内外に広く伝わるよう全力で取り組む」

と述べた。

 本年度の予算は7千万円で、財源は県と同市の負担金。会議支援、魅力発信、歓迎機運醸成を3本柱とする事業に取り組む。

 会議支援では宿泊予約センターの設置や案内・通訳ボランティアの養成、魅力発信では地元主催の歓迎レセプションやデジタルを活用した動画配信などを計画。歓迎機運醸成では、シンポジウムやこども未来サミットなどのプレイベントを実施する方針だ。

 県は9月に「推進室」、同市は10月に「推進係」をそれぞれ設置し、組織体制を整えた。次回総会は来年3月を予定している。

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