海保、防衛相指揮下でも非軍事性 「漁船保護や船舶救難」と長官

記者会見する海上保安庁の石井昌平長官=16日午後、東京・霞が関

 海上保安庁の石井昌平長官は16日の記者会見で、日本が直接攻撃を受ける「武力攻撃事態」など有事になった際、自衛隊法80条の規定に基づき、海保が防衛相の指揮、統制下に入っても、任務や権限に変更はないとの認識を示した。軍隊としての機能を否定した海上保安庁法25条を踏まえ「非軍事的性格を保ちつつ、適切な役割分担を確保し、漁船の保護や船舶の救難などを実施する」と説明した。

 武力攻撃事態での防衛相による海保の「統制要領」策定に関し、石井長官は「政府として具体化を検討していくと承知している。海保としても積極的に取り組んで、参画したい」と述べた。

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