エゴンゼンダーの最新のグローバル・ボード・ダイバーシティー・トラッカーが、企業の取締役会が多様化するにつれて包摂の必要性が高まっていることを示す

  • 取締役会は、さまざまな視点をもたらす取締役の必要性を認識しており、古い慣行と運営スタイルの再考を求める包摂的な文化を構築および維持することが必要に
  • 取締役会長は、ギャップを埋め、生産的な議論を可能にし、包摂性を確保するために、今日の現代的な取締役会で不可欠な役割を果たす
  • 過去2年間に、世界中の取締役会における女性の割合が10年間で最も急速に改善し、現在、取締役の27パーセントが女性であり、2020年から3.7パーセント増加している

チューリヒ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 世界的な経営陣アドバイザリー会社のエゴンゼンダーは本日、2022-2023年グローバル・ボード・ダイバーシティー・トラッカーの結果を発表しました。この結果からは、企業の取締役会がジェンダー、人種、民族の多様性に関して着実な進歩を遂げている一方で、さらに広範な包摂性の目標に関しては、より多くの行動が必要とされていることが明らかにされています。これにより、ますます多様化する取締役会の有効性が向上します。

トラッカーの注目点は、以下のとおりです。

  • 取締役会に少なくとも女性が1人在籍する大手企業の割合は、2020年の89パーセントから93パーセントに増加しました。
  • 過去10年間で最も急速な進歩を遂げたのは西欧諸国ですが、オーストラレーシア、カナダ、南アフリカ、マレーシアでも、取締役会が変革されています。
  • インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズの分析データによると、米国ではラッセル3000企業の取締役の19パーセントが非白人であり、2019年の13パーセントから増加しています。

このような取締役会の多様性の増加は、新たな必要性を浮き彫りにしています。多様な代表性を優先してきたこれらの組織は今後、新しい視点が共有され、尊重されるようにする包摂的な取締役会の文化を発展させる必要があります。取締役会が、業務を現代化するべきだという外部からの圧力の高まりに直面する中、取締役会長は多様性の定義の拡大を続けながら、包摂と取締役会の有効性の推進者として重要な役割を果たします。

すべての取締役会の議席が大きな影響力を持つ一方で、取締役会のリーダーシップの代表性の多様化において、さらなる進歩が必要とされています。

  • 2022年には、世界の取締役会委員会のリーダーの25パーセントが女性であり、2020年の21.2パーセントから増加しました。また、女性の取締役が担っている非執行会長職も2020年の7.2パーセントから8.4パーセントへとわずかな増加を見せ、女性の執行会長の割合は2020年から0.7パーセント増加し、3.7パーセントとなりました。
  • インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズのデータの分析によると、ラッセル3000企業では2022年に、取締役職の19パーセントと取締役会長職の9パーセントを非白人の取締役が占めていました。委員会レベルでは、非白人の取締役の13パーセントが、監査、報酬または指名、ガバナンス委員会の委員長を務めていました。

エゴンゼンダーの世界的多様性・公平性・包摂性慣行共同リーダーのパム・ウォーレンは、次のように述べています。「取締役会の多様化においては引き続き前向きな進歩が見られますが、大変な努力は始まったばかりであり、包摂にさらに焦点を当てることが最終的に意義のある進歩をもたらすことを認識する必要があります。取締役会の歩みはそれぞれ異なりますが、目的地は同様であるべきです。それは、取締役会が行うすべての意思決定に独自の視点を統合するさまざまな経験をもたらす取締役が在籍する包摂的な文化を持つ取締役会です。そこに到達するために、取締役会の構造を定義するプロセス、文化、業務を再考することにより、包摂性の推進に注意を向け直す時が来ています。これには、脆弱性、学習、変化への取組みが必要とされますが、その結果は今後数年間にわたる深い影響をもたらします。」

LGBTQ+の多様性もまた、取締役会では依然として十分に代表されておらず、定義されていない場合もあります。アウト・リーダーシップのレポートによると、LGBTQ+のリーダーを対象とした包摂的な方針を有しているのは、フォーチュン500企業の1パーセント未満であり、5670席の取締役のうちLGBTQ+のリーダーが占めるのはわずか26席で、そのいくつかは同じ人物が担っています。このレポートからは、取締役会の多様性をLGBTQ+の人々を包摂するものとして定義しているのは、フォーチュン1000企業のうちわずか41社であることも明らかになりました。

しかしながら、2年前の前回のグローバル・ボード・ダイバーシティー・トラッカー以降、いくつかの進歩がありました。2021年にナスダックは、その約3000社の上場企業に対して、取締役の人口構成の開示を求めることに加えて、少なくとも女性の取締役1名と、人種的に多様な取締役またはLGBTQ+の取締役1名を採用するという取締役会の多様性要件を制定しました。カナダでは、5年以内に取締役会における女性の割合を50パーセントに増やし、7年以内にその他のマイノリティー・グループ(LGBTQ+コミュニティーのメンバーを含む)の割合を30パーセントに増やすという規定が導入されています。

エゴンゼンダーの多様性・公平性・包摂慣行の共同リーダーのシンシア・ソレダッドは、次のように述べています。「正しい方向に向かう進歩が見られることは、励みになります。特にカナダのような国では、LGBTQ+を含め、女性やマイノリティーの代表を増やすことを目的とした規定が導入されています。取締役会が代表性のみの重視から包摂も考慮する方針へと移行するにつれて、会合の規範、取締役のオンボーディング、取締役会のリーダーシップの後継者育成計画を含むすべての取締役会のプロセスを、より包摂的なものとなるように進化させることが非常に重要となります。取締役会長は、この移行を行動に起こす上で、不可欠な役割を果たします。」

さらなるデータと、企業の取締役会内の包摂に向けた行動計画については、グローバル・ボード・ダイバーシティー・トラッカー報告書の全文をご覧ください:https://www.egonzehnder.com/global-board-diversity-tracker

グローバル・ボード・ダイバーシティー・トラッカーについて

過去18年間にわたって隔年で公表されているこの報告書は、世界の取締役会の多様性の進歩を追跡および分析しています。今年の報告書では、44カ国の上場企業1776社(時価総額の合計は80億ユーロ)のデータを用いて、合計1万9958席の取締役会議席が分析されました。これらは、個人に加えて社会全体に経済的・文化的影響を与える影響力と機会を持つ組織です。各取締役会の歩みはそれぞれ異なるため、エゴンゼンダーは報告書に多様性の追加分野を含め、役員室における民族、性的指向、その他の視点の包摂について議論できるように、世界中の取締役、最高責任者、会長に事例研究を提供しています。

エゴンゼンダーについて

エゴンゼンダーは世界的に著名な経営陣コンサルティング会社として、リーダーらが複雑な問題を人間的な答えで乗り切ることができるよう元気づけています。当社は組織がリーダーシップの課題の核心に迫り、リーダーらが本当の自分と目的を実現することに役立つ正直な意見と洞察的知見を提供できるよう支えます。37カ国63カ所のオフィスに在籍する560人のコンサルタントは業界リーダーや職能リーダーを経験した方々であり、地域、業界、職務を超えてシームレスに連携して、いつでもあらゆるクライアントに当社の持てる力をすべて提供します。

私たちは、力を合わせることで、リーダーシップを通じて人々、組織、世界を変革できると信じています。

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