しし座流星群 2022年いつまで見える? 時間帯や方角、観測期待できる流れ星の数は

しし座流星群2022年の見える時間帯や方角は

 11月といえば、過去に多くの流星嵐(1時間に1000個以上の流れ星が流れる天文現象)を記録した「しし座流星群」が有名だ。11月18日の極大は過ぎたが、25日ごろまでは観測の可能性がある。また22日未明には「ダストトレイル」の接近が予想されている。観測にお勧めの時間帯や方角などを国立天文台に聞いた。

しし座流星群とは

 母天体はテンペル・タットル彗星(55P/Tempel-Tuttle)で、この彗星の公転周期である約33年ごとに流星嵐のチャンスがあるとされている。過去には1799年、1833年、1866年、1966年、1999年、2001年に激しい流星嵐が観察されたが、2003年以降は流星数がかなり少なくなっている。次のタイミングは2033年ごろといわれている。

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出現期間いつからいつまで

 11月6~25日ごろまで。

しし座の見つけ方

 しし座流星群の放射点があるしし座を見つけるポイントは、「?」マークを裏返しにしたような星の並び。「?」マークの下の点にあたるところは、1等星「レグルス」で「しし座」の心臓の部分に当たる。尾の先にあるのが2等星のデネボラ。この2つの星を結んで胴体を作ると、ライオンの姿になる。

 また、しし座は「春の大曲線」から見つけることができる。春の大曲線は、北斗七星から、うしかい座のアークトゥルス、おとめ座のスピカを通っている大きな曲線で、アークトゥルスとスピカを結んで三角形を作ると、しし座のデネボラを見つけることができる。

オススメの観測時間帯、方角

 明け方に放射点(流れ星が飛び出してくるように見える点)のしし座が昇るので、観測は明け方がお勧め。放射点が午後11時ごろにやっと地平線上に昇るので、夜の早いうちは期待できない。

 流星群はいつ、どの方角に流れるか分からないため、方角は気にしなくてよい。月明かりが気になる場合は「月明かりを避けて空全体を見上げるように視野を広くして空を見上げてみて」(国立天文台の担当者)。

22日未明にダスト・トレイル接近

 出現期間には1時間に数個の流星が見られる可能性がある。国際流星機構(IMO)などによると、過去に母天体から放出されたダスト・トレイル(彗星の軌道に沿って分布するダストの分布)が18日から22日未明にかけて複数接近している。国内の観測対象となるのは22日午前0時ごろの接近で、流星が増える可能性があり注目したい。

こんな楽しみも

 秋の星座は明るい星が少ないが、条件の良いところではアンドロメダ銀河が肉眼で見えるという。木星、土星に加え、12月に地球に最接近する火星も明るく見えるため注目してほしい。

 11月は寒さも本格化する。防寒対策などの備えを十分にして流星観測を楽しもう。

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