3年ぶり 秋の桃太郎まつり 19、20日岡山市中心部

 岡山の食と芸能、歴史をテーマにした「秋のおかやま桃太郎まつり」が19、20日、岡山市中心部で開かれる。音楽や伝統芸能などの多彩なイベントが繰り広げられるほか、岡山県内各地のグルメが集結。新型コロナウイルスの影響で中止が続き、3年ぶりとなる恒例の祭典に出かけ、郷土の魅力を満喫しよう。

 岡山城下の段広場(同市北区丸の内)では、太鼓やダンス、お笑いなどのステージのほか、鉄砲隊による迫力あふれる演武が披露される。「ふるさと食の自慢市 肉・スイーツの陣」と銘打った飲食販売のブース、子ども向けの縁日なども並ぶ。城の西側にある石山公園(同石関町)では「ふるさと食の自慢市 地元グルメの陣」を開催。県外からの出展もあり、各地が誇るご当地グルメの食べ比べができる。

 関連イベントとしてRSK山陽放送の本社「RSKイノベイティブ・メディアセンター」(同天神町)も今回から会場に加わり、岡山城の今昔映像の上映や戦国武将との記念撮影など多彩な催しを予定している。

 新型コロナ感染防止対策として、今回は飲食販売のコーナーを2会場に分散。各所にアルコール消毒液を置き、マスク着用の徹底を呼びかける。まだまだ感染への注意は必要だが、待望の秋の祭典の復活に心は躍る。

岡山城下の段広場 鉄砲隊の演武やライブ

 特設ステージでは、郷土芸能を中心に2日間で15組が出演。甲冑(かっちゅう)姿の備州岡山城鉄砲隊による迫力あふれる演武をはじめ、獅子舞、祭りばやし、民謡、お笑い芸人のライブ、ダンス、音楽など多彩なパフォーマンスが繰り広げられる。

 「ふるさと食の自慢市 肉・スイーツの陣」は、その名の通り肉料理やスイーツを扱うブースが15程度並ぶ。千屋牛の串焼きやコロッケ、牛すじカレー、ジビエ料理、フルーツパフェ、ひめのもちを生地に練り込んだクレープ、レモンケーキなどを販売する。

 会場には、射的や手裏剣投げ体験、ヨーヨー釣りといった子ども向けコーナーも開設。親子で訪れて楽しんでもらう。交流都市ブースもあり、広島市や高知市など岡山県内外の6市が各地の観光を中心にした魅力をアピールする。

【19日】

10:30 アウワー(コンサート)

11:00 たまご&ビクトリア、くまだまさし(お笑い)

11:30 姫路市(観光PR)

13:30 郷土民謡普及会(郷土芸能)

14:00 おりゆき(コンサート)

14:30 たまご&ビクトリア、くまだまさし(お笑い)

15:00 鹿児島市(観光PR)

15:30 初實剣理方一流甲冑抜刀術(武術演武)

【20日】

10:00 邑久郷シャギリ保存会(郷土芸能)

11:00 備州岡山城鉄砲隊(武術演武)

11:40 富山豊年踊り伝承会(郷土芸能)

12:10 鹿児島市(観光PR)

12:30 幸助・福助、ミサイルマン(お笑い)

13:00 備中開山太鼓保存会(郷土芸能)

13:30 姫路市(観光PR)

14:00 テアトルアカデミー(ダンスパフォーマンス)

14:30 幸助・福助、ミサイルマン(お笑い)

15:00 備前岡山獅子舞太鼓唄保存会(郷土芸能)

15:30 我龍天晴・百花繚蘭(鳥取しゃんしゃん傘踊り)

石山公園 県内外のご当地グルメ

 大改修を終えたばかりの岡山城天守閣や後楽園が望める旭川沿いに、岡山県内の特産品などを扱う約20の飲食テントが出展する「ふるさと食の自慢市 地元グルメの陣」を開催する。

 ホルモンうどん、たまごかけごはん、かがみのラーメン焼きそばといった地元勢に加え、鳥取のサバカレー、鹿児島のさつま揚げといった「ご当地グルメ」がそろう。高梁川漁協が養殖したアユの塩焼き、地元産ビールも味わえる。

 今回初めて高校生・大学生向けのチャレンジブースが登場し、瀬戸南高や創志学園高など3大学・高校の生徒らが販売に挑戦(20日のみ)。ノートルダム清心女子大は岡山市内の手作りジャム工房とコラボし、サンドパンやパウンドケーキなどを扱う。

RSKイノベイティブ・メディアセンター 岡山城の今昔映像の上映

 「RSK秋のtenjinふれあいまつり」(RSKホールディングス主催)の名称で、能楽堂ホール「tenjin9」と1階ロビーを会場に行う。

 岡山城の今昔映像の上映では1945年の岡山空襲で焼け落ちる前の天守閣の威容、焼失時の風景、66年の再建に至る様子などを紹介。元アナウンサーグループによる岡山にちなんだ物語の朗読をはじめ、日本舞踊や音楽などのステージがある。ロボットを操作し、サッカーやバスケットボールなどに挑戦できる子ども向けのコーナーも設ける。

同時開催イベント

 「秋のおかやま桃太郎まつり」と同時期に、岡山市中心部ではさまざまな催しがある。

 3年に1度の現代アート展「岡山芸術交流2022」は、歩いて巡れる市中心部の1キロ四方内の10会場に13カ国28組の作家が手がけた約90点を展開。27日まで行われている。

 18日には同市の後楽園と岡山城で、ライトアップイベント「秋の幻想庭園」と「秋の烏城灯源郷」がスタート。27日までの午後5時~8時半、錦秋に染まる名園と天守閣一帯を色とりどりの光で華やかに演出する。

甲冑姿で披露される火縄銃の一斉射撃=2019年
郷土のグルメを扱うテントが並ぶ石山公園=2019年

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