強制性交罪に問われた自民党県連前事務局長、懲役5年求刑 弁護側は改めて無罪主張

京都地裁

 マッチングアプリで知り合った少女=当時(18)=に乱暴したとして、強制性交の罪に問われた自民党滋賀県支部連合会の前事務局長の被告(44)の論告求刑公判が17日、京都地裁(川上宏裁判長)であった。検察側は懲役5年を求刑、弁護側は改めて無罪を主張し、結審した。判決は来年2月6日。

 検察側は論告で、被告が「パパ活」などを募るアプリを通じ、買春目的で少女と少女の友人の計2人と出会い、事前に要求されて現金を渡したところ、2人が逃走したと説明。被告に捕まった少女は車に乗せられたが、知人と連絡が取れないよう携帯電話を路上に放置され、他人に助けを求められない状況だったと指摘した。下着姿や免許証も撮影されたため、被告の要求を拒むことが困難で「性交は暴行脅迫によって合意なく行われた」とした。

 弁護側は、性交は現金を持ち逃げしようとした少女が被告に捕まった後に提案したものであり、両者には合意があったため、強制性交罪は成立しないと主張。少女の証言には不自然な点や虚偽説明が多く、信用性がないと訴えた。

 起訴状などによると、昨年2月3日午後10時半ごろ、草津市の駐車場に止めた車の中で、アプリを介して出会った少女に「服脱いで」と命じて、少女の下着姿や運転免許証を写真撮影し「裸で外に出したろか」などと脅して少女と性交したとしている。

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