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2022年ワールドカップ・カタール大会もいよいよ開幕が間近となった。7大会連続出場となる日本代表には過去最高成績であるベスト16の壁を破ってほしいところだろう。
そんな日本代表は過去、高体連出身者がその中心を担ってきたが、今回は選出された26名のうち12名がユース出身者となった。これは過去最高の数字となる。
そこで今回は、ユース育ちであるこの12名の中から「日本代表でのキャップ数(出場数)が出身ユースで最多」となっている選手たちをご紹介しよう。
権田 修一
現所属:清水エスパルス
出身ユース:FC東京U-18
日本代表での成績:33試合0ゴール(2010-)
今大会は誰が日本代表の守護神を務めるのか不透明な状況であるが、定石通りならば権田であろう。
現所属クラブの清水エスパルスは今季J2降格の憂き目にあった。それでも近年、国際舞台で最も安定したパフォーマンスを発揮しているのが彼である事実は揺るがない。
FC東京のU-18出身。昇格後、実質的なデビューシーズンとなった2009年に当時のJ1タイとなる年間15完封を記録し脚光を浴びた。
なお、FC東京ユース出身には久保建英、武藤嘉紀、橋本拳人、李忠成らがいる。
冨安 健洋
現所属:アーセナル(イングランド)
出身ユース:アビスパ福岡U-18
日本代表での成績:29試合1ゴール(2018-)
高校生でプロデビューして以来、右肩上がりで上昇を続ける冨安健洋。
大型ながら身体能力に優れ、どんなポジションでもソツなくこなすその汎用性と潜在能力は過去の日本サッカー界でも最上位に位置するだろう。
そんな怪物はアビスパ福岡の下部組織が生んだ唯一の日本代表であり、2018年の初選出以来これまで29試合に出場している。
最近はややケガがちなのが気になるところであるが、年齢を考えればこれから三桁の出場も期待できるであろう。
田中 碧
現所属:フォルトゥナ・デュッセルドルフ(ドイツ)
出身ユース:川崎フロンターレU-18
日本代表での成績:14試合2ゴール(2019-)
ドイツ2部のデュッセルドルフからワールドカップに臨む田中碧。
ピッチ上での高い技術と戦術眼はもちろん常に自分を客観視し、弱点を弱点と認めたうえでそれを必ずや克服する意志の強さは何よりの魅力だ。
そんな彼は、近年の日本サッカー界を支配している川崎フロンターレのユース出身。ただ川崎のユース出身者が日本代表で活躍し始めたのは最近のことで田中の出場数も14に過ぎない。
田中の後には板倉滉(12試合)や三笘薫(9試合)も控えており、ワールドカップ中の順位の変動もあり得そうだ。
吉田 麻也
現所属:シャルケ(ドイツ)
出身ユース:名古屋グランパスU-18
日本代表での成績:121試合12ゴール(2010-)
今大会と同じカタールで開催された2011年のアジアカップ以来、日本代表の守備の要となっている吉田麻也。
明るい性格であると同時に高い知性と国際感覚を持ち、前回ロシア大会後に長谷部誠が代表を退いて以来キャプテンも務めている。
その彼がこれまで代表で積み上げてきたキャップ数は121。これは歴代4位の数字であり、もちろん名古屋グランパスのユース出身者でトップの数字である。
もう1試合出場すると井原正巳氏に並ぶ。「アジアの壁」と呼ばれた井原氏を超え、「世界の壁」として日本代表を高みへと導いてほしいものだ。
遠藤 航
現所属:シュトゥットガルト(ドイツ)
出身ユース:湘南ベルマーレU-18
日本代表での成績:43試合2ゴール(2015-)
先日の試合で脳震盪に見舞われた遠藤。現日本代表の心臓部といえる存在なだけに心配されたが、チームに合流し元気な姿をみせた。
頭脳と激しさを併せ持ったハイブリッドなMFで、特に世界最高峰の舞台ブンデスリーガで「デュエルNo.1」に輝いた対人の強さはワールドクラスだ。
そんな彼を育てたのが湘南ベルマーレのユース。中学生の頃に曺貴裁氏(現京都サンガ監督)に見出され、湘南ユース入りしている。
犠牲をいとわず身を粉にして戦う彼のプレーは、敵からボールを奪うだけではなく観る者の心をも奪っていくことだろう。
酒井 宏樹
現所属:浦和レッズ
出身ユース:柏レイソル
日本代表での成績:71試合1ゴール(2012-)
日本サッカー界で最も優れた下部組織はどこか?柏レイソルはその有力な候補の一つであろう。
酒井宏樹はそんな優秀なレイソルユース出身者であり、さらにその中で誰よりも日本代表のキャップ数を積み重ねてきた選手である。
もともとは攻撃的なサイドバックだったが、欧州で守備面が劇的に成長。その安定感は他の追随を許さず、今回のワールドカップが3大会連続での出場となる。
なお、ユースの同期には元日本代表で先月急逝した工藤壮人さんの名前も。酒井の雄姿をきっと天国から見守っていてくれるはずだ。
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