知念那覇市長「国と胸襟を開いて話し合う」 玉城知事と面談、きょう沖縄防衛局を訪問

 知念覚那覇市長は17日、就任あいさつで県庁を訪ね、玉城デニー知事と面談した。玉城知事は「安全保障の問題も意見交換をし、協力できるところは一緒にやっていきたい」と述べた。知念市長は18日に就任あいさつで沖縄防衛局を訪ねることに触れ「(国と)胸襟を開いて話し合えること(関係づくり)をやろうと思う。私が果たせる役割を探っていく」と述べた。
 >>那覇軍港での米軍機の離着陸、可否は「白紙」 知念那覇市長、「容認せず」転換
 知念市長は就任初日の16日、オスプレイなど米軍機の離着陸は那覇港湾施設(那覇軍港)の現有機能に含まれないとしてきた市の見解を「全て白紙の状態でいく」と述べ、再検討する考えを示した。今後、どのような姿勢を取るか注視される。
 知念市長は知事との面談後、取材に対し、18日に防衛局を訪ねる際、那覇軍港での米軍機離着陸について「意見交換の場や説明の人をよこしてくれという話もしたい」と述べた。
 玉城知事との面談では、給食無料化などについても意見交換や連携していくことを確認した。知念氏は「市町村をまとめる役を那覇市で担うことは可能だ。役割をしっかり担いながら、県民全体のためにどうしたらいいかを考えていきたい」とした。
 玉城知事は面談後、記者団に対し、那覇軍港での米軍機離着陸を巡る知念市長の姿勢について「いろんな状況を調べてから、やはりこれはおかしいと思うのか、妥当と思うのか、自身で判断するだろう。市民、県民を不安に陥れるような基地の運用はあってはならないという基本は一致している」と述べた。
(伊佐尚記)
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