衆院「10増10減」法成立 神奈川19、20区、「山際氏どこから出馬?」 新区割り決定で飛び交う情報

 衆院小選挙区定数「10増10減」を反映した改正公職選挙法が18日、参院本会議で可決し成立した。神奈川県内は現行の18選挙区から2増して20選挙区となる。当事者たる議員の口は重いが、取り巻く関係者の間では新選挙区を軸に「現職はどこから出る?」「新人が手を挙げるのか?」と情報が飛び交う。政党間の駆け引きも激化しそうだ。 

◆早くも激戦ムード

 県内の新設選挙区は19区と20区。このうち19区は横浜市都筑区と川崎市宮前区で編成される。2つの政令指定都市にまたがる全国でもここしかない選挙区だ。

 主に関係する現職議員は自民党の鈴木馨祐(旧7区)、山際大志郎(旧18区)、立憲民主党の中谷一馬(比例南関東)の3氏。前回総選挙で中谷氏は鈴木氏と大接戦の末、比例復活している。

 新7区は横浜市港北区のみから成り、旧7、18区のエリアは新しい7、18、19区の3選挙区に分割される形となる。選挙区の選択を迫られた議員の苦悩は深く、「身を引き裂かれる思い」(中谷氏)との言葉に象徴されるように事は簡単ではない。

 自民関係者によると、鈴木氏は都筑区、山際氏は宮前区に有力支持者が多い。一方、立民関係者によると中谷氏の有力支持者は都筑区に多いという。3氏ともに新19区での出馬は検討対象に含めているもようだ。

 また、新19区には国民民主党が先の参院選で健闘した新人の擁立を発表している。「〇〇さんがどこから出るか何か聞いていない?」。各陣営の関係者は情報収集に躍起になっており、早くも激戦ムードが漂っている。全国でも屈指の注目選挙区となりそうだ。

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