宇都宮-水戸間の高速バス「北関東ライナー」廃止 再開難しく

宇都宮市、茨城県のマスコットキャラクターも運行開始を祝った「北関東ライナー」の出発式=2009年9月17日、JR宇都宮駅西口

 関東自動車(宇都宮市簗瀬4丁目、吉田元(よしだげん)社長)は18日までに、茨城交通(水戸市、任田正史(とうだただし)社長)と共同運行しているJR宇都宮〜水戸駅間の高速バス「北関東ライナー水戸線」を廃止すると発表した。関東自動車は12月1日付、茨城交通は11月30日付で廃止する。

 同路線は新型コロナウイルス禍の影響により、2020年3月下旬以降、現在まで全便運休が続いている。関東自動車によると、同路線の厳しい収支状況が続いていた中、コロナ禍が拍車をかけ、今後の運転再開のめども立たないことから廃止を決めたという。

 同路線は北関東自動車道の栃木県-茨城県間の全線開通を受け、2009年9月に運行を開始した。両県の県都を結ぶ直通の交通手段として、買い物客や観光客などの取り込みを図った。

 運休前は、JR宇都宮駅西口から県庁前、東武宇都宮駅、インターパーク地区などを経由し、北関東道を経て水戸駅までの間を毎日往復6便運行していた。

 同社の担当者は「厳しい決断をせざるを得なかった。今後も利便性向上のためにできることに取り組んでいきたい」と話した。

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