岩佐歩夢が今季2度目のポールポジション獲得【順位結果/FIA F2第14戦ヤス・マリーナ予選】

 11月18日、2022年FIA F2第14戦ヤス・マリーナの公式予選がアブダビのヤス・マリーナ・サーキットで開催され、ホンダ&レッドブル育成の岩佐歩夢(ダムス)が最速タイムを記録し、自身2度目となるFIA F2ポールポジションを獲得した。佐藤万璃音(ビルトゥジ・レーシング)はクラッシュを喫し、22番手で予選を終えている。

 2022年シーズンのFIA F2は本大会で最終戦を迎えた。ランキング9位で迎えた岩佐は、今大会終了時点でシリーズランキング4位以上に浮上できれば、スーパーライセンス発行に伴うポイント条件クリアが可能ということもあり、国内外からも高い注目を集めるなか最終戦に臨んだ。

 19日に行われる決勝レース1(スプリントレース)、そして20日に行われる決勝レース2(フィーチャーレース)のスターティンググリッドを決する公式予選は、現地時間15時30分(日本時間20時30分)。西陽が傾きつつあるなか、気温34度、路面温44度というコンディションで30分間の公式予選はスタートを迎えた。

 ウォームアップ周回を経て、セッション開始5分が経過したところから各車最初のアタックへ。まずはジャック・ドゥーハン(ビルトゥジ・レーシング)が1分36秒677をマークし暫定首位におどり出る。

 しかしその直後、ドゥーハンのチームメイトの佐藤がターン13で単独スピンを喫し、ウォールにヒット。そのままコースサイドにマシンを止めたことでセッションは残り23分24秒を残して赤旗中断となった。なお、佐藤は自力でマシンを降りている。

 セッションは約6分間の中断を挟み、現地時間15時42分(日本時間20時42分)に再開された。赤旗により1回目のアタックを失った岩佐だったが、残り18分のところでドゥーハンから0.432秒遅れとなる1分37秒109をマークして、暫定5番手に浮上する。

 ドゥーハンが首位を守り、2番手にテオ・プルシェール(ARTグランプリ)、3番手にユアン・ダルバラ(プレマ・レーシング)、4番手にデニス・ハウガー(プレマ・レーシング)、5番手に岩佐というオーダーでセッションは後半を迎えた。各車はニュータイヤに履き替え、残り11分を切るとふたたびコースイン。ウォームアップを経て最後のアタックに臨んだ。

 各車、自己ベストを大きく更新するなか、プルシェールが1分36秒372をマークしてトップに浮上。0.142秒差の2番手にローガン・サージェント(カーリン)、3番手に前戦モンツァで今季のシリーズチャンピオンに輝いたフェリペ・ドルゴヴィッチ(MPモータースポーツ)が浮上。一方、ドゥーハンもセクター1で自己ベストを更新も、セクター3でウォールにタッチする場面もあり1分36秒599で暫定5番手に。

 残り2分を切ってからも、各車は続けてアタックを敢行。そんななか、岩佐のチームメイトのロイ・ニッサニー(ダムス)が1分36秒326をマークしてトップに浮上する。しかし、セッション残り1分20秒のところで渾身のアタックを見せたのは岩佐だった。岩佐は1分36秒290をマークし、0.036秒ニッサニーを上回りトップに浮上する。

 その直後、今回がFIA F2デビューレースとなったゼイン・マロニー(トライデント)がセクター3でスピンを喫し、コースサイドにマシンを止めた。これにより、セッションは残り28秒を残して赤旗中断に。

 セッションはそのまま終了を迎え、岩佐がFIA F2で自身2度目のポールポジションを獲得。2番手にニッサニーと、ダムスの2台が決勝レース2のフロントロウを獲得。3番手にランキング2位のプルシェール、4番手に今季王者のドルゴヴィッチが続いた。

 決勝レース1のスターティンググリッドは予選トップ10がリバースグリッドで決定され、予選で10番手タイムを記録したリチャード・フェルシュフォー(トライデント)がポールを獲得している。

 2022年FIA F2の第14戦ヤス・マリーナの決勝レース1は、日本時間19日21時20分(現地時間16時20分)から行われる。

■FIA F2第14戦ヤス・マリーナ予選 正式結果

Pos. No. Driver Team Time

1 17 岩佐歩夢 ダムス 1’36.290

2 16 R.ニッサニー ダムス 1’36.326

3 10 T.プルシェール ARTグランプリ 1’36.372

4 11 F.ドルゴヴィッチ MPモータースポーツ 1’36.482

5 3 J.ドゥーハン ビルトゥジ・レーシング 1’36.510

6 6 L.サージェント カーリン 1’36.514

7 1 D.ハウガー プレマ・レーシング 1’36.550

8 25 A.コルデール ファン・アメルスフォールト・レーシング 1’36.578

9 5 L.ローソン カーリン 1’36.588

10 20 R.フェルシュフォー トライデント 1’36.588

11 7 M.アームストロング ハイテックGP 1’36.619

12 2 J.ダルバラ プレマ・レーシング 1’36.630

13 22 E.フィッティパルディ チャロウズ・レーシング・システム 1’36.680

14 15 R.ボシュング カンポス・レーシング 1’36.685

15 8 J.ビップス ハイテックGP 1’36.794

16 9 F.ベスティ ARTグランプリ 1’37.023

17 24 J.コレア ファン・アメルスフォールト・レーシング 1’37.084

18 21 Z.マロニー トライデント 1’37.100

19 14 O.コルドウェル カンポス・レーシング 1’37.208

20 12 C.ノバラック MPモータースポーツ 1’37.248

21 23 T.カルデロン チャロウズ・レーシング・システム 1’37.828

4 佐藤万璃音 ビルトゥジ・レーシング 1’59.749

・107%タイム:1分43秒030

2022年FIA F2第14戦ヤス・マリーナ 岩佐歩夢(ダムス)
2022年FIA F2第14戦ヤス・マリーナ 岩佐歩夢(ダムス)
2022年FIA F2第14戦ヤス・マリーナ 佐藤万璃音(ビルトゥジ・レーシング)

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