岡山のタクシー 90社値上げ申請 審査入り基準超え 23年中に結論

JR岡山駅東口広場のタクシー乗り場(写真は本文の内容と直接関係ありません)

 岡山県内の一部のタクシー事業者が中国運輸局に提出した運賃の値上げ申請に関し、期限の18日までに同種の手続きをしたのは計90社(計2246台)となった。申請率(車両ベース)は国が審査入りする基準の7割を上回っており、運輸局は検討のうえで来年中に結論を出す。

 同運輸局岡山運輸支局によると、最も早かった下電観光バス(岡山市北区厚生町)の手続きから3カ月の期限内に、全142社(計2862台)のうち、追随各社を合わせた申請率は78.5%に上った。

 申請では、下電観光バスが岡山市・倉敷交通圏(倉敷、早島町)の初乗り運賃を現行の788メートル480円から700メートル500円に改定し、距離と時間に応じた加算額も引き上げるなどの内容で、初乗り区間運賃は約16%の値上げとなる。他社の申請内容は公表されていない。

 運輸局は今後、各社の収益や運行費用などを参考に運賃改定の可否や値上げ幅を検討。改定を決めた場合は新運賃の下限と上限が公示され、未申請も含めた各社は示された範囲内で自社の運賃を決める。値上げが認可されれば、県内では運転手の待遇改善などに向けて実施した2020年2月以来となる。

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