全日本高校バレー長崎県大会 開幕 代表懸け熱戦

女子で3年ぶりのV奪回を狙う九州文化学園と2連覇中の聖和女学院。県高総体決勝も対戦した2強を中心に白熱した争いが期待できそうだ=佐世保市体育文化館

 バレーボールの第75回全日本高校選手権(春高)長崎県大会は19日に開幕する。男女各1枠の全国大会(来年1月4~8日・東京体育館)の出場権を懸けて男子34、女子48校が熱戦を繰り広げる。19、20日の準々決勝までは各校の体育館、23日の準決勝と決勝は島原市の島原復興アリーナで実施。いずれも原則チーム関係者だけの入場で観戦者を制限する。

■展望

◎男子 大村工を止められるか

 今季、出場した主要県大会すべてで優勝している大村工に他校が待ったをかけられるかが焦点。上位シードの長崎南山、佐世保南、諫早のほか、鎮西学院や長崎北なども侮れない存在だ。
 大村工は県で敗れてきた昨季の悔しさを糧に、今季は夏のインターハイ、秋の国体を経験した。3年生サウスポー山口、U18日本代表で2年生の土井の両エース、主将のOH松島が得点源。目指すは全国上位進出で、2年ぶりの冬の代表権は譲れない。
 長崎南山はエース町田やセッター木下、リベロ江口ら3年生に加えて下級生が成長。来季の柱となるOP和田、MB下田らが存在感を示したい。佐世保南は3年生のMB田方、2年生で主将のOH松井が中心。1年生のセッター赤司が先輩アタッカーをどう操っていくのかも見どころだ。
 諫早は大村工以外で唯一国体に出場した3年生エース市川に注目。1年生のOH小川、2年生のMB波見も高さがある。昨年優勝の鎮西学院は3年生のOH佐藤を軸に、山本、梶山ら1年生スパイカーの活躍もカギになりそう。長崎北は主将のOH中村を要に新チームで対抗。レシーブがいい長崎総合科学大付なども上位をうかがう。

全日本高校バレー県大会のトーナメント図

◎女子 九文、聖和の2強中心

 3年ぶりの頂点を狙う九州文化学園と、2連覇中の聖和女学院が中心。純心女、創成館などが追う。シード以外の有力校も多く、早い段階から好勝負が期待できる。
 九州文化学園は昨年、夏のインターハイで8強入りしながら代表権を落とした。今年も県高総体をはじめ、主要県大会のほとんどを制してきたが、この冬への意欲は格別。実戦形式の練習を重ねて、各ポジションで1、2年生も台頭している。OHの君田、大串ら3年生を軸に思いを体現できるか。
 聖和女学院は昨季から主力のセッター山﨑が巧みなトス回しで相手を惑わす。アタッカーの前田や本田、リベロ百谷らを含めて、3年生のリーダーシップが強まってきたのが好材料。攻守で流れを変える「ここぞの一本」をポイントに挙げる。
 純心女は4月の県春季選手権で聖和女学院を倒している。2年生が主体の中、集大成を迎えるMB前田、リベロ小畑らが力強くチームをけん引。創成館はエース山﨑のパワー、MB植田の高さを武器に粘り強い。それぞれトーナメントを勝ち上がる中で勢いづき、2強を崩すことができるか。
 清峰、向陽、長崎女、活水のほか、島原商、鎮西学院なども力がある。


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