自衛隊の戦闘車、帰路も与那国島の公道を走行 住民ら「軍備いらない」 日米共同演習「キーン・ソード」

 【与那国】日米共同統合演習「キーン・ソード23」の一環として17日に与那国島に入った陸上自衛隊の16式機動戦闘車(MCV)が18日、与那国島を去った。

 MCVは18日午前9時過ぎに陸上自衛隊与那国駐屯地を出た。17日と同じルートをたどり、同9時半ごろ与那国空港へ到着したという。

 与那国空港には午後3時ごろ、航空自衛隊のC2輸送機が着陸。MCVを積み込んだ後、午後4時45分ごろに離陸した。

 空港では集まった地域住民らが手にメッセージボードを掲げるなどして、演習に抗議した。「戦争の準備をするな。与那国島から早く出て行け」などと声を上げた。

 抗議に参加した山田和幸さん(70)は「アジアでの緊張を緩めてほしいが、今のこの動きはそれにつながらない。戦闘車が私たち住民を保護するとは思えない。与那国島に兵器や軍備はいらない」と演習を批判した。

(西銘研志郎)
 
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