柵口温泉権現荘 指定管理者 応募なく 4月以降は日帰り運営 糸魚川市議会建設産業常任委

 糸魚川市議会建設産業常任委員会が16日、市役所第2委員会室で開かれた。この中で市は、柵口温泉権現荘の3期目となる次期指定管理者(令和5年4月1日~同8年3月31日の3年間)に関して、公募に対する応募はなかったと報告した。
 市能生事務所の高野一夫所長が説明した。それによると、9月30日を締め切りに次期指定管理者を募集、8月24日実施の説明会には8社が参加したが、応募まで至らなかった。
 5年度以降の運営について高野所長は「現在検討中だが、日帰り温泉は運営を継続する中で、施設の譲渡などを含め検討している」と報告。併せて、今後必要となる施設の大規模改修費用は、7357万4000円になるとの概算を示した。
 質疑で、委員から応募なしの原因や黒字化への展望について質問があった。高野所長は「指定管理料がない」「コロナ禍で見通しが立たない」「本社が遠方にある」などの声を紹介。「日帰り温泉は運営していきたいと思っており、指定管理の在り方について検討していきたい」などと答えた。
 4月以降の日帰り温泉の運営について、高野所長は「想定できるものは直営」とした上で、「委託事業の形で事業所を募集して委託していくのが正しいやり方と現在は思っている」と説明。委託先の検討は、予算の決定後になるとの見通しを示した。施設譲渡による宿泊維持の可能性などにも含みを持たせた。
 住民説明会は「体制がある程度決まった上で開きたい」とした。

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