“食の魅力”多世代に発信 長崎・新大工「ファンスクエア」開業

開業セレモニーでテープカットする田中丸氏(左から3人目)ら関係者=長崎市、新大工町ファンスクエア

 長崎市新大工町の百貨店「長崎玉屋」跡地周辺を再開発した複合施設「新大工町ファンスクエア」が19日開業した。「食」を中心に魅力を発信し、多世代がにぎわう商店街を目指す。
 長崎玉屋は2014年2月に閉店した。運営する佐世保玉屋(佐世保市)の田中丸弘子社長が、地権者らでつくる同町地区市街地再開発組合の理事長に就き、19年に着工。東京・六本木ヒルズなどの開発実績がある森ビル都市企画(東京)をコンサルタントに据えた。
 再開発コンセプトは「長崎を感じ、いつ来ても楽しい発信力のあるまちづくり」。国道を挟むビル2棟で構成し、伊勢町側の11階建て「南街区」(オフィス、駐車場)が20年に先行開業。19日開業した26階建て「北街区」は1~3階の商業エリアに長崎玉屋や「新大工町市場」などが入居。4階以上はマンション(240戸)で、地下駐車場も備える。総事業費約174億円。
 開業セレモニーでは関係者や田上富久市長らがテープカット。田中丸氏は「(13年秋の)再開発に向けた勉強会から始まり、今日ここに無事スタートを切ることができた。やっと新しい種が落ちたような気持ち。これから皆さまに育てていただければ」とあいさつした。記念のセールやイベントがあり、買い物や食事を楽しむ大勢の市民でにぎわった。


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