街なかホテルで朝食を 宇都宮で記者がビュッフェ巡り

県産食材を使った料理が並ぶホテルニューイタヤ

 おはようございます。きょう20日は「ホテルの日」。函館のホテルでの「朝食戦争」など、各地でホテルの朝食が注目を集める中、宿泊しなくても利用できる街なかの3カ所のホテルの朝食ビュッフェを巡ってきました。各ホテルの担当者は「特別な雰囲気で充実を」「3世代が集まった際にぜひ」と、地元の利用を歓迎しています。

 ずらりと並んだ計約30品の料理と飲料。普段、朝食は取らない私も、この光景にはテンションが上がる。老舗のホテルニューイタヤ(大通り2丁目)の朝食は1階「ブッフェレストラン ジャンバレー」でいただける。

■満腹で大満足

 目玉は県産の食材を使った日替わりメニュー。料飲部支配人の矢田部修(やたべおさむ)さん(49)は「宿泊のお客さま向けに朝食は栃木のものを、夜は各地のグルメを取り入れています」。

 取材した日は「鹿沼産ニラと喜連川茄子(なす)の麻婆(まーぼー)茄子」や「下野豆腐を使った秋鮭(あきざけ)甘酢餡(あん)かけ」などを提供。もちろんギョーザもあった。

 そして、何と言っても料金が安い。大人千円と、3ホテルで最安価。おなかいっぱいになって、朝から大満足だ。

■心が躍る実演

 「おいしいし、たまに朝食を食べに行くよ」。街なかに住む旧友の勧めで訪れたのが宇都宮東武ホテルグランデ(本町)。朝食は1階「カフェレストラン オアシス」で大人1650円。メニューは40品以上で、やはり県産の食材や料理を取り入れている。

 主査の飯島恭弘(いいじまやすひろ)さん(62)は「県産でもさらにこだわっています」。例えば米は県産のうち大嘗祭(だいじょうさい)に使われた高根沢町から仕入れているという。

 レストランに並んだ品々に加え、ここで心躍るのは、注文に応じてその場で卵料理を作ってくれること。目玉焼き、スクランブルエッグと悩みつつ、オムレツを頼んだ。具材はトマトやタマネギなどを選択。ふんわりして中はトロリ。うーん、自分では作れない…。さすがホテル。

■眺望も調味料

 最後に訪ねたのが、8月に開業したJR宇都宮駅東口のカンデオホテルズ宇都宮。朝食会場の13階で待っていたのは、宇都宮の中心部を一望できる眺め。遠くには雪化粧をした日光連山も。これはぜいたくだ。

 メニューは70品以上。「豆腐は毎日、豆乳から作るなど可能な限り手作りをしています」と朝食統括責任者の戸崎聡子(とざきさとこ)さん(40)。クロワッサンもその日に焼いたものを提供。「カンピョウのごまあえ」など栃木の名産を使って考案した、ここだけの料理もある。

 窓際の席に座りホッと一息。眼下には駅に出入りする電車が見える。週末はデザートの種類を平日よりも増やすという。電車好きの子どもがいる家族に勧めたい。料金は大人2200円。

   ◇    ◇

 各ホテルとも朝食の利用時間は午前6時半~10時(入店は9時半)。子ども料金などもある。混雑時は宿泊客が優先される場合もある。ビュッフェは新型コロナウイルス感染対策をして実施している。問い合わせは各ホテル。

目の前で卵料理を作ってくれる宇都宮東武ホテルグランデ
眺望を楽しみながら朝食を味わえるカンデオホテルズ宇都宮

© 株式会社下野新聞社