鹿児島ユナイテッド最終戦 重い得失点差「15」 背水の〝イレブン〟 来季へ意地の4点 サッカーJ3

後半39分、鹿児島Uの薩川が個人技で突破。直後にゴールを決める=富山県総合運動公園陸上競技場

 明治安田J3最終節は20日、各地で9試合があり、鹿児島ユナイテッドFC(鹿児島U)は富山県総合運動公園陸上競技場で富山を4-2で破り、最終戦を白星で飾った。最終成績は21勝3分け10敗。勝ち点66で3位となり、J2昇格を逃した。2位藤枝は長野に0-0で引き分けて勝ち点を67に伸ばし、昇格を決めた。

 来季はJ2から琉球と岩手が降格し、奈良クラブとFC大阪がJFLから昇格する。J3は20チームで争われる。

■「誰一人諦めなかった」

 満塁本塁打など存在しないサッカーにおいて、2位藤枝との得失点差「15点」は大きかった。背水の陣の鹿児島Uは本気で、大量点を取りに行く。攻撃にこだわり、懸命にピッチを駆け抜けた。その必死さは、最後に倒れ込んだ選手たちが物語っていた。

 昇格には、勝ち点3に加えて大量得点が条件となった最終戦。序盤から得意のサイド攻撃が光った。得意のセットプレーから広瀬が頭で合わせて先制。昇格への思いを体現したようなゴールだった。薩川は「可能性はゼロパーセントに近いが誰一人諦めてなかった」と振り返る。

 軽快な動きを見せていた木出の負傷交代や、退場者が出るアクシデントも乗り越えた。途中出場の圓道や井原も躍動。後半39分にはサイドバック薩川が個人技を生かして相手選手2人をかわす。飛び出したGKの頭上を越える4点目を挙げた。大嶽直人監督は「これから進化していくと感じた。選手を誇りに思う」とたたえた。34試合を全力で戦い抜いた選手たち。最古参の五領は「(チームワークのいい)このメンバーで戦えて楽しかった。それだけに悔しい」と唇をかんだ。

 今季は開幕から6戦負けなしの快進撃、終盤戦は4試合連続で白星なしと苦しんだ。とはいえ、シーズン最終盤までサポーターに「ドキドキ」「ワクワク」を届けてくれた。

 「ふがいなさはあるけど悔いはない。さらに強くなって帰ってきます」と広瀬。その言葉を信じ、たくましくなった選手を待っている。

最終戦を終え、健闘をたたえ合う鹿児島Uイレブン=富山県総合運動公園陸上競技場

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