天神交差点の福ビル跡地などに『創造交差点』をコンセプトにした19階建て大型複合ビル建設が進む【福岡市中央区】

『天神ビッグバン』において、〝1丁目1番地※〟といえる存在である『福ビル街区建替プロジェクト』が、2024年12月の完成を目指して建設が進んでいます。今後、姿を現す地上19階・地下4階の高さ97メートルの大型複合ビルの全容を紹介していきます。 ※正確な実際の住所は天神1丁目11番。

福岡ビル~天神コア~天神ビブレ跡に大型複合ビルを建設

福岡市の都心再開発である『天神ビッグバン』の基点に位置し、東西に走る明治通りと南北を貫く渡辺通りがクロスする天神交差点。

その一角において、福岡ビル~天神コア~天神第一名店ビル(天神ビブレ)の3棟のビルを建て替えて、街区全体を1棟の大型複合ビルとして、一体的に開発する『福ビル街区建替プロジェクト』の建設が進んでいる。

東西約80メートル×南北約100メートルで約8,600平方メートルの計画地に、地上19階・地下4階建ての高さ約97メートルとなる大型複合ビルは2021年12月に着工し、2024年12月に完成する予定だ。

建物のフロア構成としては、地下3・4階が駐車場、地下2階~地上4階が商業フロア、5階が設備フロア、6~7階にスカイロビー、8階~17階がオフィスフロア、18・19階がホテルフロアとなっている。
最上階の19階にレストランがあり、博多湾を一望するルーフトップバーやオールデイダイニングなどを設ける。

オフィス・商業店舗・ホテルなどが入居する建物の延床面積は、約14万7,000平方メートルにもおよぶ。
このうち8階~17階のオフィスフロアは計約4万6,000平方メートルあり、西日本最大規模となる基準階面積を有している。

加えて、感染症対策として自然換気を可能とするダブルスキンを採用している。
最先端の高性能制震システムや非常用発電機の設置などによるBCP(事業継続計画)機能も備えており、環境・社会への配慮がなされた不動産に関する認証制度である『DBJ Green Building認証』で最高ランクの『5つ星』も取得しているなど技術や環境面でも最新となっている。

『創造交差点』をコンセプトに多様性を生み出す場になる

画像提供:西日本鉄道

多様性と偶発性に満ちて、新たなビジネスや文化を生み出す。
福ビル街区建替プロジェクトでは、『創造交差点 meets different ideas』をコンセプトに掲げている。

事業主体である西日本鉄道株式会社は、ケンブリッジ・イノベーション・センター(米国 ティム・ロウCEO)と、同ビルで、多種多様なイノベーターやイノベーション企業を集積する大規模施設である『イノベーションキャンパス』の開設に向けて検討を進めている。

建物7階において、面積約3500平方メートルの広さで開設を検討しており、『イノベーションキャンパス』のキャンパス構成はプライベートオフィスやコワーキングスペース、会議室、キッチンスペース、授乳室、仮眠室などを想定する。

また、6階の多目的ホールでは、ブランド新作発表会やアートイベント、レセプションパーティなどを設け、文化発信や交流の場として活用していく。

さらに18・19階に入るホテルは株式会社Plan・Do・Seeと連携して運営する。
ホテルは、全41室がバルコニー付きとなっており、テラス付きサウナや中庭、宿泊者同士が交流できるラウンジなども備える。

創造交差点というコンセプトについて、同社では、「新しいものは、 画一的なところからは生まれません。 まるで汽水域のように、国籍も、文化も、世代も、 入り混じった場所から生まれてきます。 これからの福ビル街区は、そのような多様性を生み出す場所に なるべきであると考えました」としている。

【物件概要】福ビル街区建替プロジェクト

所 在 地/ 福岡市中央区天神1丁目11番
用 途/ 商業、事務所、ホテル(約40室)、カンファレンスなど
事業主体/ 西日本鉄道
階 数/ 地上19階、地下4階、塔屋1階
敷地面積/ 約8,600㎡
延床面積/ 約14万7,000㎡
着 工/ 2021年12月着工
完 成/ 2024年12月完成(予定)
備 考/ 福岡ビル、天神コアビル、天神第一名店ビル(天神ビブレ)の跡地、高さ97m

画像提供:西日本鉄道

参照サイト

創造交差点 meets different ideas『「福ビル街区建替プロジェクト』
>>https://www.nishitetsu.co.jp/new_fukubiru/

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